あらすじ
「戦犯」の末裔たちはどのように生きてきたのか。敗戦で個人に背負わされた“黒い烙印”は、その一族にどのような影響を与えてきたか。東条英機、土肥原賢二、広田弘毅、東郷茂徳という「A級戦犯」の孫たちの生々流転から、アジア地域での知られざる「BC級戦犯」の生き様までを掘り起こし、戦後から現在まで「国家と個人」の狭間で苦悩する末裔たちの宿命を、若き俊英が丹念な調査のもとに活写する問題作。
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Posted by ブクログ
満州事変から太平洋戦争にかけての戦争責任を問われた戦犯たちの子孫や、戦犯そのものの人生などをまとめた一冊。
たくさんの書物と本人らへのインタビューを元に描かれていることからすごくしっかりとした学術書のような印象。
その点、無知なわたしにはなかなか難しく読むのに悪戦苦闘…。
それにしてもA級戦犯の中でも東條英機のお孫さんの話はかなり苦しい。学校の担任から担任を持つことを拒否されるなんて、どんな気持ちだったんだろうか。
土肥原賢二や広田弘毅もA級戦犯だということくらいしか知らずで。広田弘毅だけ文官でありながら靖国神社に祀られてるのも知らなかったくらい。
戦犯問題に関していろんな意見があるのは重々承知ですが、もう誰も悪くないというか、少なくとも子孫に関しては何も責を負う必要はないと思うなぁ。
本書で描かれていたB級、C級戦犯なんてなおさら。台湾人や朝鮮人の人ですら、日本の戦犯扱いされてたそうですが、
そんなの本当に罪はあるんだろうかと思ってしまう。
(捕虜へのやむを得ない暴行とかそんなんはやっぱりあるんやろうけども…)