【感想・ネタバレ】韓国 ――民主化と経済発展のダイナミズムのレビュー

あらすじ

二〇〇二年末の韓国大統領選挙では当初の予想を覆して盧武鉉が選ばれたが、この選挙はインターネットが帰趨を制するという前例のないものだった。それに象徴されるように、この一五年で韓国の政治・経済は大きく変わった。民主化抗争を経てダイナミックに変貌を遂げた韓国政治。一九九七年にアジア経済危機に巻き込まれたものの、その後劇薬ともいえる新自由主義政策によって急回復を遂げた韓国経済。北朝鮮の活開発危機などの厳しい国際環境の制約の中で、どのような力学が韓国を突き動かしているのか。それに日本はどのように向き合ったらよいのか。韓国の実像に様々な角度から迫る、最新入門書。

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Posted by ブクログ

分断後の韓国の歴史を、政治と経済のダイナミズムに注目して概観している本です。

韓国の現代史を見る視点としては、東西冷戦構造のなかに韓国を位置づける従来からの議論と、東アジアのポストコロニアル的な状況のなかに韓国を置いてみる比較的新しい議論がよく知られているように思うのですが、韓国国内の政治と経済を内在的な観点から読み解いた本はむしろすくないのではないかという気がします。本書では、独裁的な政治体制とそれに基づく開発主義から、民主的な政治体制と至上主義的な経済へという韓国の政治・経済史をつらぬく大きな潮流がわかりやすくえがき出されています。

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2021年11月22日

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