【感想・ネタバレ】ひと目でわかる「大正・昭和初期」の真実 1923-1935のレビュー

あらすじ

本年3月から始まったNHK連続テレビ小説「花子とアン」。『赤毛のアン』の翻訳者・村岡花子が貧しい農家に生まれながらも英語を学び、関東大震災や戦争の苦難を乗り越えて翻訳家として成長していく半生を、明治、大正、昭和にわたって描くドラマだ。本書は、上記ドラマの時代背景ならびに実像が「ひと目でわかる」よう、写真でなぞる。関東大震災から立ち直る日本の姿と併せて、女性のファッションが着物から洋風化する様子なども紹介する。他方、昭和8年の「昭和三陸地震」では、東日本大震災のときのように大型船が打ち上げられている写真もあり、日本は大打撃を受けたことが「ひと目でわかる」が、その直後に、日本が大正時代に中国に与えた借款約10億円(現在の2~3兆円)が踏み倒されたことをご存じだろうか? 何やら現在の状況とオーバーラップするが、それでも我が国は衰退しなかったのだ。日本人が自信と誇りを取り戻せるビジュアル解説本。

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Posted by ブクログ

新聞で夫人参政についての意見を募集(1925)。紙上討論。女性限定。p.35 賛成意見の例。女性の魂の覚醒と、男性の女性に対する迷妄な観念を打開するために婦人参政は必要。人類の半数は女性であり、女性を無視して社会を組織することは不可能であるので参政権を与えるべき。▼反対意見の例。外の男子と内の女子はその権力において同等である。女子の表面に立っての参政は反対。婦人参政よりも前にまずその家庭を愛すべき。

朴春琴(パク・チュングム)。第18回衆院選(1932)に東京府第四区(本所区・深川区)から立候補し当選した。国政選挙の看板にハングル文字も使われていた。p.88

ライオン銀座七丁目店が開店(1935)。現存する最古のビアホール。

清朝は満州を女真族の聖地として漢族の満州侵入を禁止した(封殺政策)。中国と満州は区別されていた。孫文『東亜先覚志士記伝 中』。中国革命の目的は滅満興漢であるので、日本が革命を支援してくれるなら、満蒙を日本に割譲しよう。p.105

王立達『現代中国語における日本語からの借用語』(1958)

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※木谷千種。美人画。眉の名残。
※ミヤコ石鹸。広告。

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2024年12月26日

Posted by ブクログ

タイトル惚れ。タイトル通り、この時代の世相を、当時の新聞報道やアサヒグラフという雑誌をメインに紹介している。

単純な写真集かと思いきや、著者は
近現代史研究家であり、日本の行く末を案じる右派論客。此処彼処に保守的なエッセンスを交えた、「十五年戦争史観」を葬り去るための企画書籍だったのです。

そこには、決して学校で教えない生き生きとした「本当の」戦前の日本人が息づいてます。

続編もあるとの事。これは、読まねば。

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2021年05月18日

Posted by ブクログ

戦前の日本も意外と活気づいていて海外の情報が入ってきていたんですね。
特に女性がファッションなど色んな情報に敏感なイメージ。

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2017年12月12日

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