【感想・ネタバレ】風来忍法帖 山田風太郎ベストコレクションのレビュー

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Posted by ブクログ 2012年05月26日

奇想天外な物語ばかりの忍法帖シリーズの中でも屈指の異色作♪ でも香具師の主人公たち7人の悪辣で奔放すぎるえげつなさに圧倒されつつ、人間模様は刻々変化し、いつしか麗しの姫を命がけで守り通すようになると、俄然盛り上がる忍法バトル♪
「のぼうの城」と同じ舞台設定(舞台というか場所と史実?)だとは後で知りま...続きを読むしたが、先に読んでたのはこっちの方だし、あっちも悪くはないにしても、圧倒的に発想力に差があり過ぎて比べ物にならない♪ そもそも忍法帖だしw 規定の枠になど収まるワケがなく、暴走に次ぐ暴走が奇奇怪怪なSF伝奇ロマン風味でもあり、飽きることがない♪♪
女性からすると読み進めるのがキツい場面が多々ある?かも知れないからオススメできないけど、痛快を突き抜けたような娯楽アクションを好む人ならば必ず満足するであろう傑作♪♪

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年03月17日

読んだのは富士見書房版だがこちらで登録。主人公の香具師達が好き勝手に戦場を駆ける前半から一転して、何故か忍者修行をする羽目になってからの忍城での麻也姫護衛の死闘となる後半と様相を変える本作。おちゃらけながらもやるときはやるという香具師達の生き様・死に様が熱い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年08月24日

のぼう様のいない『のぼうの城』です。

金のあるところ上方も北条も関係なく、香具師稼業のかたわらいい女を見つけるとさらって犯して売り飛ばし、その金で博奕に明け暮れる7人のならず者。
そろいもそろって人間のクズ。

豊臣軍に包囲され、情勢の不利を悟った北条方の武将が城からそっと逃がした妻子を、かどわか...続きを読むし売り飛ばしたことを、太田道灌の子孫・麻也姫に咎められ、顔を踏みつけにされたことを恨み、彼女を辱めることを誓い、動向を探る7人。
麻也姫が忍城城主の成田左馬助と結婚することを知り、何とか忍城に潜り込もうとする。

麻也姫には風魔組の中でも優れた忍法使いの3人が護衛についているが、風魔組を取りまとめている風魔小太郎は、なぜか悪源太助平をはじめとする香具師の7人に忍びの資質を感じ取り、忍術修行を施すのだった。

水面下での豊臣と北条の駆け引きの結果、ろくな忍術修行もしないうちに彼らは忍城に派遣されるのだが、いろいろあれこれあって風魔組の女忍者7人を味方に、麻也姫の護衛をしていた3人と死闘を繰り広げることになる。

当初は本当にろくでもない7人の男たちに不快感を禁じ得なかったのだけど、悪源太が麻也姫への復讐を口にするたびに、麻也姫への思いが伝わってきて、他の6人はもう今さら麻也姫の件はどうでもいいのに悪源太に付き合ってやる人の良さもあったりして、勝ち目のない戦いに挑む彼らから目が離せなくなってしまう。

麻也姫も、最初は吉田麻也の顔が浮かぶたびに読書の集中が切れて困ったが、読み進めると天真爛漫で気丈な姫が榮倉奈々の顔になったのには我ながら苦笑。

歴史を振り返っても実力的にも7人に勝ち目はないのだけれど、それはわかっていても、結末に胸は熱くなる。

しかし、まさか解説で新井素子の文章が使われるとは。
確かに風閂のシーン、ありましたな。

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Posted by ブクログ 2013年01月28日

香具師七人の壮絶でカッコいい後半の姿は、ろくでなし全開の前半からまったく想像もつかなくて驚いた。なんだかんだでみんな仲間思いなのが泣かせる。
明るさの中に一抹の哀愁…七人の笑い声が胸を吹き抜けていくようなラストは忘れられない。

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Posted by ブクログ 2016年04月13日

「忍法八犬伝」がすごくよかったため、似たようなあらすじ?のこちらも読んでみたものの、ちょっと想像とは違いました。
香具師たちが奔放すぎて女性としてはしんどい部分もありますね。
ただ、後半の死闘に突入するとさすがの山風で止まりません。
哀愁の中にさわやかさがある終わり方もよかった。
あんなに好き放題や...続きを読むりたい放題なのに、強い絆で結ばれていて不思議とにくめない奴らです。

風魔の頭領や東西武将も登場する、有名な城攻めが背景になっているので、歴史好きならより楽しめるのではないかと。
ほんとこの人は虚実織りまぜるのがうまいです。

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Posted by ブクログ 2012年01月03日

風太郎忍法帳の中では明るい雰囲気の一冊でしたね。
もちろん最後には陰惨な殺し合いになるんですが。
主人公よりまわりの香具師の方が、積極的に戦う理由もないのに、仲間と戦っているという点で、最後の殺し合いの結果が胸を打ちます。
本作は忍城責めが舞台で、昨年映画化された「のぼうの城」と同じですね。
違いを...続きを読む愉しむのも一興かと。

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