あらすじ
「失恋して絶望してます。うつですか」「しんどいのに誰もわかってくれない。うつなのに」「会社を休んで旅行しよう。うつだから」――。いよいよ到来うつバブル!……でもその「うつ」ホント? 増殖しつづけるうつの真相をえぐる、現役医師による禁断の書。
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Posted by ブクログ
煽情的なタイトル、思わず手に取り一気読み。
病気なら、ドクターストップ(ドクターが病気治療のために行なっていい活動、ダメな活動などあらゆる判断を行う)となっている。
でも、病気かどうかは即決できないんですよ、そして、医師は、患者のために、病気と疑わしきは病気とすること(ヒポクラテスバイアス)になっている。
しかして、まだ確定診断にまで至っていないが「うつ病」と書かれる診断書が多発することになる。
そして、本当に治療が必要な「うつ」も当然ある。
「うつ」という診断書=ドクターストップにしたがう、ということにされているため、「うつは甘えなんじゃないの?」という公には問うことのできない問いが生まれてくる。とともに、「うつ」に胡散臭い目が向けられるようになってしまっているかもしれない。
本当に治療が必要な「うつ」がちゃんと偏見の目に晒されることなく治療を受けられるよう、「うつ病」という診断書の中には、「確定診断以外も含まれている前提」で、やみくもにドクターストップという反応ではなく、他の判断要素も取り入れて本当に本人にとって有意な対応をしませんか?というお話、と読みました。
医師の側のいろんな葛藤が、赤裸々に書かれていて、なかなかに面白く読み易い本でした。
Posted by ブクログ
鬱といえば鬱だし、鬱じゃないと言えば鬱じゃない。
医療現場は完全な患者の主観至上主義である。
嘘をいう患者もいれば本当に必要としている人もいる。
賛否があるが、前回の自分と現状の自分。
言動に大きな変化があれば、それは鬱だ。
ユーモアのある記述があり、
面白い内容だった。
Posted by ブクログ
著者の語り口はところどころユーモアもあり,くすりと笑えるところが何度もありました。
肝心のうつは病気か,甘えかというのは,医者である著者にも結論が出ないというのがその結論のようです。
とにかく,うつという概念が爆発的な広がりを見せており,そのことに関して問題提起したというのが本書の真の目的であると考えました。
「うつ」の今を知ることができるという点で,読んで損はない本です。
Posted by ブクログ
甘えなんじゃないかと思われる原因に、休職中に遊びに行ったり旅行したりしてそれを隠そうとせず話題に出す、ということがあるけれど、普通の感覚でいくと、仕事をズル休みして遊びに行った話をベラベラ話したりはしないだろうので、やっぱり普通ではない=健康ではない=病気なのである。
うらやましいというより、可哀想である。