【感想・ネタバレ】「ただ一人」生きる思想 ――ヨーロッパ思想の源流からのレビュー

あらすじ

「個で生きる」というと、すぐにヨーロッパ近代の個人主義が連想される。しかし、そもそも「個人主義」という考えは、どんな発想のもとに作り上げられてきたのだろうか。本書では、ヨーロッパ個人主義の源流を、古代ギリシアと、キリスト教、そして、中世スコラ哲学の内に再発見し、その思想の底にあるものを洗い出すことによって、そこから現代日本人が、この不安な社会の中で生きていくためのヒントを探り出す。「孤立」を恐れることなく、また、そこに逃げ込むこともなく、しかも、「ただ一人でも生きられる精神」の可能性を問う一冊。

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Posted by ブクログ

「ただ一人」生きる思想
(和書)2012年08月27日 22:02
2004 筑摩書房 八木 雄二


ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスの個別化原理について書かれているのですが、かなり良い内容です。この本は一読の価値ありなので皆さん読んでみてください。

何回か読まなければ頭には定着しないだろうとおもうけれど、基本的な理念は僕自身と矛盾しないように感じてこういった本があること、そしてその存在を知ることができたことを幸運に感じたいと思います。

ヨハネス・ドゥンス・スコトゥスさんについてはハンナ・アーレントさんの『精神の生活』という本で取り上げられていたと思うけど、そちらもなかなか素晴らしい内容です。

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2020年09月26日

Posted by ブクログ

 個人主義といえば、今日では利己主義的個人主義のことを指す場合が多い。しかし、その起源において、個人主義とは社会から排除された人間、あるいはその時代の社会共同体とどうしても適応できなかった者がそれでも人間らしく生きるためにはどうすればよいのか?という熾烈な、切実な問題から形成されていったものであった

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2012年06月22日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
「個で生きる」というと、すぐにヨーロッパ近代の個人主義が連想される。
しかし、そもそも「個人主義」という考えは、どんな発想のもとに作り上げられてきたのだろうか。
本書では、ヨーロッパ個人主義の源流を、古代ギリシアと、キリスト教、そして、中世スコラ哲学の内に再発見し、その思想の底にあるものを洗い出すことによって、そこから現代日本人が、この不安な社会の中で生きていくためのヒントを探り出す。
「孤立」を恐れることなく、また、そこに逃げ込むこともなく、しかも、「ただ一人でも生きられる精神」の可能性を問う一冊。

[ 目次 ]
序章 個人主義を考える意義
第1章 個の現実と個の思想(個であるとはどういうことか 思想とペルソナ 個の思想とはなにか)
第2章 「個であること」の資格(尊大なペルソナ 関係の中にあるペルソナ)
第3章 かけがえのない個人(個別性とペルソナ 思惟の孤独の中にあるペルソナ 「自律する個」の思想再論)

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2014年10月27日

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