あらすじ
四国の神谷村で暮らす三門泰正には、自慢の弟がいる。ひとつ年下で、東京で会社勤めをしながら、人気ミステリー作家でもある衛だ。山が大好きな泰正は暇さえあれば山へ遊びに行っていた。けれど、衛は泰正が山へ行くのをよく思っていなかった。それは過去の体験のせいでもあった。中学生だったふたりは、ある花の匂いのせいで理性を失い、禁じられた行為をしたことがあり……衛はそのときから、兄である泰正に劣情を覚えるようになって!?もうひとつの花シリーズ、誕生!!
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BLというか
確かに他のレビューの通りBLを期待して読むと物足りないかもですが、ミステリー?SF?小説として読むとすごく面白いです、やはり夜光花さんの世界観は秀逸だなと
主人公はすごいアホの子と先にレビューを読んでいましたが、序盤のところで幼少期の変化を読んだあたりで、カフカのナカタさんだと思って読んでいたので普通に受け入れられました、
面白かったです
Posted by ブクログ
弟×兄(義理)モノ。
兄に焦がれる気持ちに思い悩む弟。社会性も常識も欠落してはいるものの、優しくて家族思い、人を憎むことを知らない幼児のままの兄。二人の対照的なキャラが立っていて、本来なら苦手なはずのファンタジー要素もなんのその、ぐいぐいと物語に惹きこまれてしまった。
中盤で二人は一線は越えるものの、恋情と家族愛のすれ違いが大きすぎて、まったく距離は縮まらない。今後も続くとのことなので、兄がどのように変化していくのか期待大。一筋縄では終わらないのが夜光花先生の醍醐味なので、弟の心の闇を大爆発させてほしい。
Posted by ブクログ
花シリーズのスピンオフ。あの尚吾と誠が住んでいた村の隣村にいる、これまた兄弟の話です。こちらは、弟×兄。
兄の泰正が、25歳とは思えない子供らしさ?でまさに天真爛漫という言葉がぴったりで、毒気が抜かれます。
元は大人しいお人形のようなお利口さんだったのですが、ある出来事から別人のようになってしまったという過去の持ち主。
どこからどう見ても危なっかしく、心配この上ない兄を、ずっと護ってきた弟の衛の胸の奥には、誰にも言えない激しい想いが秘められていて。
「花」は、ダークミステリーな匂いがムンムンの兄弟モノでしたが、こちらもその花にまつわるストーリーなので、同じくミステリアスです。ただ、泰正のキャラのせいか、かなりとぼけた味になっています。あんなにダークじゃなくて、民話的ファンタジーな世界観が主体です。
怖くないわけじゃないんですが、泰正は「不浄の回廊」の歩を上回るアホの子で、全てをゆるーい感覚で受け止めていて、超越しているかんじ。
なんだかいい意味で調子が狂っちゃいます。
一方、弟の衛は物事を真面目に考え、泰正への気持ちも独りで抱え込んで苦悩するようなタイプです。泰正視点で展開するので、衛がどれだけ辛い思いをしているのかがあんまり伝わってこないのがご愛嬌。
それでも、読んでいると衛と泰正の思考にあまりにも隔たりがあることがはっきりわかるので、弟は報われていないな~と不憫になります。
読後は、まだまだ序章という気がしました。鈍くてお子ちゃまな泰正のせいで、エロ的にもまったくドライな印象です。とは言うものの、これからの進展に大いに期待できそうなムードありあり。
ぜひ、怒涛のラブラブ両想いが成就するのを見てみたいです。
謎が謎のままなので、とてもこれから先が待ち遠しいです!
微妙にビミョー
大好きな花シリーズのスピンアウトって事で期待しましたが、何だろ妙にコミカル。設定は怪奇ホラー風なのに出てくる妖怪?がシリアスさを欠くので中途半端。。泰正の幼児並みのアホっ子ぶりも純粋っちゃ純粋なんですが、如何せん25には厳しい設定では?(笑)衛も夜光さんお約束の執着攻め様〜♡かと思いきや頭固いでもどっか病んでるヘタレ?みたいな微妙キャラ。んん〜萌えどころがないまま終わってしまった。。