あらすじ
小さな島に建つ古いホテルに泊まり合わせることになった九人の男女。吹き荒れる嵐が橋を奪い、通信の手段もない。館は完全に外界から閉ざされてしまった。――そして、最悪の夜が始まった。邪悪な霊が、プールを底無し沼に変え、家具を飛ばし、毒虫を操り、心と体を乗っ取ろうと襲って来るのだ。絶望の闇の中で死を待つのか、それとも――。これがホラー小説の原点だ。
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Posted by ブクログ
景山民夫の珍しいホラー物。やはりこの人の作風はインターナショナル感がある。貴重な作家なのに忘れ去られようとしている感じ。リリカルな作品もたくさんあった。一通り読み直してみたい。
Posted by ブクログ
景山民夫の小説をちゃんと読んだのは初めてかもしれない。角川ホラー文庫なので、そういうもんだろうという作品。
ボルネオ島の外れにある、古い洋館に泊まらざるを得なくなった9人に起こるあれこれ。
呪われた洋館、その中にある肖像画、地下の薄気味悪いプールに、閉じ込められたのが様々な国籍の9人と、漫画レベルでわかりやすい題材を扱っているが、登場人物がそれなりに魅力的に(というか、わかりやすく)描かれているため、ショーモナイホラー作品空は一歩抜きん出た感じ。
ホラーの内容的には、怪談、ポルターガイスト、虫、憑依など手を変え品を変え出してくるので飽きない。怖くないけどね。
ただ、一番の盛り上がる箇所が、サイドボードとの格闘ったってねえ。サイドボードが今ひとつイメージ出来ないのだけど、それの描写がまたイマイチ。「長辺を背にして、直角に壁際を…」手な具合で、それまでの表現力をかなぐり捨てて、やたらとテンポの悪い説明が続く。
また、前半部でやたらとダウン症の話を詳しく詳しく書いているのが引っかかっていたのだが、「心がピュアな障害者には秘められた力がある」という、危惧していた通りのストーリー展開。宗教にハマっていた影響だろうか。
でもまあ、ちゃんとボルネオまで行って、実在のそういうホテルを見て取材して書いているわけで、名作とはいえなくとも、文章にそれなりの厚みが出ているわけで、若手の作家は見習ってほしいものである。
普通に読めるけど、それなりという作品。
Posted by ブクログ
何だな海外の大々的な映画を見ている様な気分になりました。
ホラーなのかと言われたら、うーん…どうなのでしょう。
ドナルド君が君がとっても良い子だったのが救いでした。