あらすじ
勝った方が優勝という大一番で、ベテラン審判が犯した大誤審の真実。ヤンキースに移籍した伊良部秀輝とともに海を渡った専属トレーナーの挫折。甲子園グランドキーパーの雨との闘い。一人の捕手が、投手の盛り上げ役に徹するブルペンコーチになるまでの軌跡。グラブ職人の挑戦と、その苦い結末。若きスコアラーの情熱と敗北。伝説のスカウトが初めて体験した、誰も獲らない一年。プロ野球の裏の主役とも言える男たちの、ひたむきで力強い物語。
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Posted by ブクログ
日頃、想像のしにくいプロ野球を支える人たちの話。
職人たちの矜持が感じられる。
特に、ファンなら誰もが知る甲子園球場の管理をしている「阪神園芸」の話は読んでいて興奮した。
彼らの仕事振りを見るために甲子園に行きたくなるくらいに。
Posted by ブクログ
著者は本書の最後を次のような言葉で締めくくっています。本書を表現するにふさわしいと考え、ここに紹介します。「(前略)・・・彼らのような”仕事師”たちが存在しなければ、一試合、いや一イニングですら、プロ野球というものは成立しない。その意味において、彼らは裏方などではない。裏方どころか、選手と同等に欠くべかざるプロ野球という世界の一員。どのような逆風の中でも志を失うことなく、自らの歩みを進めているなら、彼らもまた、まぎれもない主役なのではないか。・・・(中略)・・・彼らの軌跡が、過去の記憶に留まってしまわないことを願う。 2004年9月24日 大阪近鉄バファーローズ本拠地最終戦を終えた大阪にて」本書で焦点があてられた仕事師は審判・トレーナー・グラウンドキーパー・ブルペンコーチ・グラブメーカー・スコアラー・スカウト・通訳の8人。プロフェッショナルとは何なのかを改めて教えられる8人の生き様。