あらすじ
波乱万丈の物語を支える小説技巧の冴え。大人の読者のための痛快な伝奇小説。生のダンディスムと粋な悪に生きようとする青年男女の一味徒党が、現代の都会を背景に、反体制の仇花を撒き散らす。
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Posted by ブクログ
とある葬儀屋近くにのゴミ墓場に打ち捨てられた死体。そこからミステリの体で始まるかと思えば、企業、政治小説、ロマンポルシェ、はたまた華麗なるギャッツビーの様な部分も含み、冒険小説的に話は進み、最期には神話的伝記へと収束する。文末の高橋源一郎の言を借りれば細分化されてつまらなくなった現代小説への逆襲のような物語の大木である。
これぞ、物語を小説の原点とするならば、本作品はその枝分かれした大木の根に立ち返った恐るべき試みです。とてつもない読後感が得られる一品です。