あらすじ
スティーブ・ジョブズを超える、いま全米一有名な男。スタンフォード大を2日で辞めてペイパルを興し170億円を得て、ロケット会社(スペースX)、EV会社(テスラモータース)を立ち上げ、民間初の宇宙ロケットで国際宇宙ステーションドッキングに成功。世界最速のスーパーカーも発売。太陽光発電、EV自動車で環境を守り、宇宙ロケットで人類を火星に送り込む……。彼は稀代のホラ吹きか、未来への先導者か!?
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Posted by ブクログ
最近、日本でも話題になるようになったアメリカの電気自動車メーカー「テスラ・モーター」
民間の宇宙開発を行うメーカー「スペースX」
これらの会社を経営するのが、イーロン・マスク氏だ。
アップル・コンピューターで世界を変えたスティーブ・ジョブス氏より天才が現れたと言われるほどのイーロン・マスク氏。
彼の目指す目標は、「人類を火星に移住させること」
非現実的でまるで映画の世界のように思うが、彼を知れば知るほど、そのスケールの大きさに惹かれる。
様々な口コミやレビューなどから、初めの1冊としてこの書籍を選んだ。
内容は、彼の生い立ちから始まる。
南アフリカで生まれ、わずか12歳でパソコンのソフトウェアを開発。
17歳でカナダへ、その後アメリカへ渡り、大学院を2日で辞めて会社を立ち上げた。
その後、企業売却や立ち上げを繰り返し、のちにテスラ・モーターやスペースXを経営する。
宇宙開発のスペースXでのロケットの開発の詳細。
ロケットの仕組みや、アメリカ主導だったNASAの現実、スペースXが受注した契約。
アメリカとソ連の宇宙開発競争や、アメリカ政府の宇宙計画などが書かれている。
電気自動車をテスラ・モーターでは、自動車の構造や、モデルとなったメーカー。
ガソリンエンジン車と電気自動車など環境に対する比較や、電気の充電や供給に関することが書かれている。
巻末には、イーロン・マスク氏の生い立ちが一覧で記載されている。
最近は、アメリカに時速約1200kmの超高速鉄道「ハイパー・ループ」の計画をしている。
この計画にも注目していきたい。
Posted by ブクログ
【総合点】7.5/10点
ホリエモンもリスペクトしているイーロン・マスク本。確かに人物的には凄まじいものがある。「人類に必要なのは地球の次に住むところ、火星だ!」という発想が凄いし、またそのための行動力も並外れたものがある。
気になったのは作者がことあるごとにイーロン・マスクをヨイショするところ。ちょっとした崇拝臭を感じたのが気になった。ジョブズ本でも似たものを感じたことがある。作家の印象で評価落とすっていうのは何とも。
イーロン・マスクは早熟の天才系なのだろう。子供の頃から物理学に傾倒。知識量も物凄そう。それは電気自動車、ロケットを作る際に存分に生かされることになる。まさしく点が線になった好例。
ただ、僕としては「本当に火星はすぐ必要なの?」と思ってしまう。人口は確かに増え続けるとは思う。平均寿命も延びているし、今後も延び続けるだろう。しかもかなり加速度的に。
それでもまだ相当に住むスペースはあるし、何より一定の少子化はあると思う。現在の日本が良い例。インドなんかの人口が増えているところももう少ししたら落ち着くのではないだろうか。
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家が小さい小さいと言われる日本ですら建ぺい率を考慮したらまだまだスペースは結構あるみたいだし、今後もっと建築技術が発達して田舎に巨大ビルが並ぶようになったら収容人数は相当増える。それを世界規模で考えたら、まだかなりの余裕はあるのではないだろうか。
発想と行動力は素晴らしいけれど、火星は必須なものとしてではなく、宇宙旅行とか趣味程度で拡がりを見せるんじゃないだろうか。
電気自動車も高性能リチウム電池と充電ステーションが一般化したら一気に普及する可能性を秘めているわけで、何もイーロン・マスクだけが頑張らなくても…という気がする。何というか背負いすぎ感がある。
別に背負い込んでそれに打ち込むのは良いとして、気になるのは2回離婚しちゃってるところ。この辺はちょっと共感出来ないわ。そもそも、事業に全力を注ぎたいなら最初から結婚しなきゃいいのにって思ってしまう。逆に結婚するなら事業より家族大事にせんの?って思ってしまう。まぁこれは個々の価値観なんだろうけど。
今はテクノロジーが指数関数的に成長しているところなので、イーロン・マスクが必死になる必要性が正直わからなかった。単に自分の夢の実現のため、というのであれば大いに結構。でも使命感背負って家族と別れてまでやるもんじゃないよなーと。
【学び】
ロケットの打ち上げ3回失敗っていうのは相当なプレッシャーだったと思う。ペテン師呼ばわりされても仕方がないかもしれない。それでも諦めずにやったのは凄いよね。
Posted by ブクログ
宇宙ロケット、電気自動車、太陽光発電といった一大事業をベンチャー企業でやってのけようとしているイーロン・マスクの伴星を描いた本。アメリカの記事を寄せ集めた感じはあるので事実を描いているのであろうが直接インタビューを行っているとかではないので若干伝聞口調なども気になる。ただ彼の行ってきた事業に対する結果が偉大なものでまだまだ発展途上である事実はたいへん伝わる良い本。
Posted by ブクログ
カネを増やすことが目的となってしまう人が多い中、イーロンはカネを増やすことでなく、その使い道に知恵を絞る。「相手が何を大切にしているかを考え、それを形にできれば、相手は喜んでお金を支払う。お金は私達の社会の必要なところへ流れていくんです。」「私に十分な資金力があるなら、人類を火星に送る宇宙ロケット開発こそまさしく価値あるお金の使い方なんだ。たとえ、儲けが見込めなくても」
人類のために何をすべきなのか、限りなく大きいLOVEと独創的なクリエーション。とても魅力的な人物だ。
Posted by ブクログ
「火星に人類を移住させる。」
イーロン・マスクの資産は80億ドル。
ネット関連企業の売却で得た1億7000万ドルの資産を元に2002年にSPACE Xを創立。
火星移住への第一歩が、従来の1/10でロケットを打ち上げること。
「ロケットを量産する。」
ロケットの材料費は開発費全体の2%でしかない。
コスト意識のない業界にFALCON1の打ち上げ費は670万ドルと発表。
1億ドルを使った3度の打ち上げ失敗。4度目で成功。
2010年12月、宇宙船DRAGONを載せた2段式のFALCON9が成功。5400万ドル。NASAのDELTAⅣの1/6。
設計をシンプルに。
ATLASが3種のエンジンに対し、FALCONは1種。火星用のFALCON HEAVYでも同じ。カウントダウンシステムの自動化。オーバーヘッドを抑制する。
さらに再利用することまでも。
「ドアはコミュニケーションを邪魔する。」
開発現場に個室がない。
市場が主、組織が従でなければ市場の変化から取り残される。
「本当のイノベーションはまったく別の分野からやってくる。」
テスラモータース(電気自動車)、ソーラーシティ(太陽光発電)への出資。
Posted by ブクログ
テスラのロードスターを始めて実物が走っているのを見た時は、「かっこいい」という単純な感想を持ち、モデルSの車内に乗りドアノブ不在のドアや巨大タッチパネルなどを見た時、「自動車メーカーとは思えない」という感想を持ったことを記憶している。
そして現在は、「自動運転」というキーワードにおいて間違いなく最先端を走っている。
つい先日トヨタとも袂を分かったばかりだが、サプライヤにも超弩級のGPUメーカーを携え、きっと実現してくれるに違いない。と、思っている。
とてつもなくハードワーカーらしいが、本書のような事業目線の切り口でなく、内面の切り口からイーロン・マスクを切るような本にも期待したい。