あらすじ
《人質ゲーム》――それは自らを人質にして第三者に交渉を求める禁断のゲーム。だが、三浦可憐の目的はゲームの“拡大”だった! 学校に閉じ込められた約七百人の生徒達。人質は百人に増え、そして檻の下の穴には可憐を含む三人の死体が落ちていった。 あれから一週間。一向に解決しない状況への不満は、ゲームを終わらせようと行動を起こした高城幸介へと向けられていく……。 人質をすべて解放するか、十人の生贄を捧げるか――。約七百人の生徒達が選んだ選択、そしてゲームの結末は?
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Posted by ブクログ
宗教色を出してきましたか・・・
ま、人間は極限状態になると何かに縋りたくはなるわなぁ
その前の人質たちが迫害されていた時期もあったりするので、一般的な宗教の成立課程とも似ているので納得できる
あと、その振り返しとして過剰なまでの他者への迫害とかもね
主要なキャラクターを無駄なく配置しているので、サクサク読めた
そんなわけで、ジャックの正体も消去法である程度はわかる
しかし、結末がああなるとは思わなかったよ
死体がすぐ隠れるだけなので、生贄のジレンマみたいなもんだと思ってたけどね
あと、出てきたアイテムは使われなければいけないというのはわかるんだけど
もっと救いのある結末にもできたはずなんだけどなぁ
ま、最後の人質ゲームエンドのためにはそうするしかなかったってことか
Posted by ブクログ
今回の話は成立させるのが難しいように感じた。これだけ人数がいると、身勝手な行動をとるやつが絶対出るから、こんなにまとまって行動はしないと思う。あと、人数の関係から終盤の人質による支配も成立しないような気がする。
あと、こんな事件の後に何事もなかったかのように日常には戻れない。そういう意味でも、ややご都合主義的な印象が拭えない。もうちょっと捻りは欲しかったかな。
Posted by ブクログ
学校を舞台にしたデス・ゲームの下巻。
今回の内容はゲーム部分よりも、極限状態に置かれた高校生たちの醜い部分や心が壊れていくさまを描くことに比重が置かれている気がした。
なので、これまでのようなゲーム的要素は結構薄い。
妹を助けるためなら他人を死なせることも厭わない主人公、人質という立場を利用し、まるで宗教の教祖のようになる女生徒、自分の心を守るため、思考を放棄し自らの殻に閉じこもってしまう人気生徒等、醜さをさらけ出す登場人物に薄ら寒さを覚える。
そして意外な「ジャック」の正体。
面白かったけど、デス・ゲームとしてはちょっと物足りなかった。
Posted by ブクログ
いつもの土橋の、人の命がかかった醜いゲーム。だがそれが良い。カリスマ性をもつキャラの描写も素敵。ドキドキして読んでいる間は他のことを忘れられた。毒はきつく清涼剤はないけれど、薬も毒になるというしこれは必要なものだ。ということにしておく。10巻くらいの大長編を読んでみたい。今の気分がそうなのかも。夢中になって現実を忘れたい。