あらすじ
妹の麗美子が二人暮らしの兄の時夫に、宇宙人にさらわれたとある日突然主張する「キラキラと輝くもの」。神がかり的な“力”を持ったがために大道芸をやらされていた少女の哀しい恋物語「くるぐる使い」。少女に憑いた霊とエクソシストとの戦いを通して、憑依現象は現実逃避の妄想だとする「憑かれたな」。――青春の残酷と、非日常の彼方に見える現代のリアルを描く傑作短編集。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
世にも奇妙な物語的な短篇集。オカルトで怪奇でドロドロしていて・・・登場人物の誰もが痛みを抱えていて、でもその中に微かな希望が合って。その希望が客観的に見ると全然希望ではなくむしろ絶望なのだけれど、なぜだか”生”を感じて感動する。
とにかく現実離れしているのに、リアルを感じさせられて、人間臭さにあふれた短篇集。どの話も切なくて泣きそうになって、悲しくて苦しくなる。
「人生楽すぃぃぃ!」というタイプの人にはまったく響かないけど、響く人には響く本。自分のことをどちらかというと、マイノリティーだと思っているの人におすすめ。