【感想・ネタバレ】暦はエレガントな科学 二十四節気と日本人のレビュー

あらすじ

立春、立秋などの「二十四節気」を旧暦だと思っている人が多いようですが、じつはこれはたいへんな誤解です。むしろ二十四節気は新暦とよく合っています。なぜでしょうか。それもそのはず、二十四節気はれっきとした太陽暦だからです。(本文より)著者は「暦の会」に所属して現代日本人に蔓延した「暦オンチ」を嘆き、啓蒙につとめている「理科系」の活動家。世に溢れる日本古来の節気と旧暦の混同、トンチンカンな解説の多さに危機感をつのらせ、文科系にも分かる暦の基礎知識を書き下ろした。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 暦を当たり前な日常としてみるかそれを科学としてとらえるかによって見る目が変わってくる。

 普通に生活していると暦というのはありきたりな天気用語として終わってしまうが一つ一つ歴史を見ながら読み解くといかに季節を大切に感じてきた昔の人たちの波乱であり優雅な生き様が目に浮かぶようだ。

 そして、それを過去から現在の科学の目で読み解くことがいかに楽しいものなのか著者の文章からしみじみ感じられる。

 暦というものは日本の宝でもあり他国との生業で存在するものだということをこれからも語り継いでいかなければならない。

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2013年01月07日

Posted by ブクログ

二十四節季が太陽暦であること、
天文をやっている人間からすれば当たり前なのですが、
なかなか多くの人はそう思いません。
そもそも、実際に感じる季節とずれているという感覚を持っている人が大半でしょう。
「暦の上では…」という表現がそれを表しています。

二十四節季はあくまで天文学的な概念であり、
たとえば北半球でもっとも昼が長くなり太陽の南中高度が高くなる日が夏=夏至なわけです。
気温がもっとも高くなる時期や海水温がもっとも高くなる日は、
それぞれの熱伝導率や熱容量の関係で送れますが、
太陽の動き的には6月が夏なわけです。

この本は、主に旧暦や和暦を中心として、
読み物的に暦の話が書かれています。
雑節や六曜、十干十二支など暦と関係のある事柄についても、
雑学的に記載されています。

タイトルを見ると、
もっと科学的で計算式や図が出てくる本かと思いがちですが、
そうではありません。
もう少し図などが欲しかった気もしますが…
読み物としては面白いと思います。

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2012年07月13日

Posted by ブクログ

二十四節気と日本人~二十四節気は,立秋といってもまだまだ暑い・・・というように,季節感とずれている。これは中国の暦を導入したからで,日本式の節季があってもいいんじゃないかと考える向きもあるが,そもそも・・・自然暦があって,縄文・弥生時期にはこれで用が足りていたけど,「月末までに・・・」という約束をすることが多くなり,太陰暦が生まれた。イスラム暦のような純粋太陰暦では1年12ヶ月では当然,ずれてくるので長期の約束はできない。そこで,太陽高度を計って,1年の長さを割り出し,閏月を入れることが考えられた。また,日食・月食は天意と考えられていたため,権力者としては,その時期を精確に把握する必要が生じて厳密な計算が求められた。光の季節として春夏秋冬を四つ置き,二十四等分するときに,定気法では日数で割るが,地球の軌道が楕円であるため,正気法は15度ずつで割る。二至二分はよく知られており,夏至・冬至・春分・秋分だ。その間に農暦を入れていくと,春分(0度、3月21日)・清明(15度、4月5日)・穀雨(30度、4月20日)・立夏(45度、5月6日)・小満(60度、5月21日)・芒種(75度、6月6日)・夏至(90度、6月21日)・小暑(105度、7月7日)・大暑(120度、7月23日)・立秋(135度、8月7日)・処暑(150度、8月23日)・白露(165度、9月8日)・秋分(180度、9月23日)・寒露(195度、10月8日)・霜降(210度、10月23日)・立冬(225度、11月7日)・小雪(240度、11月22日)・大雪(255度、12月7日)・冬至(270度、12月22日)・小寒(285度、1月5日)・大寒(300度、1月20日)立春(315度、2月4日)・雨水(330度、2月19日)・啓蟄(345度、3月6日)となる。分割点には12の節気と12の中気が交互に配され、各月の朔日(1日)が対応する節気前後になるように月名を決める。実際には月中に次の中気が含まれるように決める。例えば雨水が含まれる月を「正月」と決めると元日の前後半月以内に立春があることになる。中気が含まれない月が現れた場合には閏月が設けられる。例外規定も必要になるが,暦を設けてそれを臣下に従わせることが重要。中国で制定された暦を周辺国は報じてきた。当然,緯度が異なれば,日食・月食を予測することは不可能になり,江戸中期には渋川春海が日本独自の貞享暦を編纂した。明治6年,西暦を導入して,混乱が加速し,六曜等という迷信も混入して,混乱は留まらない~日本気象協会ごときが日本の季節にあった新しい二十四節気を提唱しているのは笑止千万の暴挙だということが云いたいのね。著者の意図は解るけど,説明が上手じゃない。wikipediaは,その点,巧いぞお。この人は1951年生まれで高知大学を卒業し,民間気象会社に勤め,退職して建設環境アセスメント業で独立

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2012年09月18日

Posted by ブクログ

暦の歴史、いろんな暦、暦と社会の関わり等々。暦をいろんな角度から見ている本。
普通に生活していて感じる季節と、天文学を元にしてできた二十四節気は違うものなんだよ、てことが一番言いたかった…のだろうか。
身近で毎日関わりのあるものだけど、ちゃんと考えたり知ることは無かった暦の話。知らないことだらけで読んでいて面白いところも沢山あった。のだが。

ある程度太陽や月の動きのような天文学的な知識と暦に関する知識を持っている人向けかな~。
太陽の動きひとつにしても、頭の中に立体的に映像が出てこない私には最初から難しかった(^^;
暦の歴史にしても、読んでいる時は何となく大雑把にそうなのかーと思えるけれど、ちゃんと理解しているのかと言われると全くな状態で…。
読まなきゃ良かったとは思わないし面白いけど、私にはちょっと難しい本だった。

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2012年09月15日

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