あらすじ
優れた小説の書き出しは、不穏で、美しく、なんか変だ。それぞれの時代を代表する15編の小説の書き出しに秘められた意味を読み解く。小説を、自由に楽しむための読書案内。
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Posted by ブクログ
目から鱗が落ちる、とはこのことか。今までの自分の「読み方」は、いったいなんだったのだろう⁇ 15冊の冒頭部分から、語り口や構造まで読み解く。言われてみれば、国民的作家・川端康成の「雪国」なんて、まさにポルノ小説。小学生の娘には読ませられないな。もっとも、子供が読んでもわからない(ように書いてある)か…
Posted by ブクログ
「それから」について書かれていたので読んだ。
紹介されている本をちゃんと読みたくなりますね!
結構未読なものが多くて、自分の修行の足りなさを感じる・・・
Posted by ブクログ
序文より
『小説を読むとき、僕は基本的に「作者」を無視する。これは「テクスト論」という立場である。「テクスト論」は、小説を読むときにどんな方法でも用いるし、歴史的なデータも用いるが、「作者」だけには言及しないのである。』
『小説の書き出しを読むとき、僕たち読者はその小説に対する態度を決めるために、さまざまなことを読みとろうとする。そして、まさにそのときに僕たちが身につけている言葉の意味と小説の言葉の意味との差異にとまどいながらも、書き出しを読んでいるわずかの間に自分をその小説の理想的な読者として「調律」しているのである。もちろん「調律」できないときもある。そのときには、僕たち読者はその小説をおもしろいとは思わないだろう。』