【感想・ネタバレ】ミス・エルズワースと不機嫌な隣人のレビュー

あらすじ

[幻想の英国年代記] 19世紀初頭、女性のたしなみとして日常的に幻を創る魔術が用いられる英国。魔術の才があるジェーン・エルズワースは、望ましい結婚相手探しに夢中な妹のわがままに振りまわされてばかり。そんなとき、ジェーンは舞踏会で雇われ魔術師のヴィンセントと出会う。無愛想で冷ややかという彼の印象は、ある事件をきっかけに変わっていくが……。ジェーン・オースティンが描いた時代をかろやかに再現した、もう一つの歴史の物語

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハウルの動く城の映画版ソフィー的な長女の不遇。そんな主人公のジェーンなのでした。
※ハウル原作版はソフィーさん美人だし、どちらかというと寓話にある『長女の不遇』を信じてしまっているが故の不遇なので。
メロディもねぇ…才能まで欲する欲張りと見るか、才能がないことに気が付いて嫉妬し嘆くだけの感性はあったと見るか…。
まぁなんにせよワガママ娘だし、思いやりを搾り取られるだけ搾り取られて更にもっとと要求されるジェーンに同情してしまうのはいたしかたないかも。
多少鈍感とはいえ、お父さんが優しいのだけはまだ救いだったかなぁ。
魔法が出てくるけど、ハリポタのように戦ったりはしません(笑。
どちらかというと芸術的な範疇、というのがファンタジー物にしては目新しく感じました。詩的な表現も素敵。

この作品はこれだけで完結して読めるのだけど、シリーズとして5作目まで出てるらしいですね。邦訳はまだこれきり。
出るなら読んでみたい!
作者の方はアメリカ人なので、アングロファイル(英国びいき)文学になるのかな。
最近ずっとマーサ・グライムズを読んでいたので、アメリカ人の書くイギリスが舞台の小説に縁と興味があるのでしたよ。
アイリーン・アドラーのシリーズのキャロル・ネルソン・ダグラスもアメリカの人でしたね~。

ハヤカワ文庫も最近はコ○ルト文庫とかラノベ調の表紙増えて来ましたね。

0
2016年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

19世紀初頭の英国。音楽や絵画と並んで魔術は女性のたしなみとして日常を幻で飾っている。魔術を使う時の表現が魅力的。だが、予想以上にロマンティックな展開だった。

結婚せずに地道に生きようと決めているジェーンは芸術に絡んだ豊かな愛情を受け入れるが結局は古典的な幸せの形なのね、と思った。
舞台設定の時代からいけば当然なのだけれど、女ってばかよね〜とか男ってどうしようもないよね〜とか、読んでいてしんどい。
ジェーンと家族の関係性も辛い。
魔術師の再登場は予想通りの形。どうせなら魔術でいかつく見せてたけど実は絶世の美青年くらいやっても良かったのでは。

0
2014年07月06日

「SF・ファンタジー」ランキング