【感想・ネタバレ】友がみな我よりえらく見える日はのレビュー

あらすじ

ホームレス同然の生活を続け妻子からも捨てられた芥川賞作家、アパートの五階から墜落し両目を失明した市役所職員、その容貌ゆえに四十六年間、一度も男性とつきあったことのない独身OL……人は劣等感にさいなまれ深く傷ついたとき、どのように自尊心をとりもどすのか。読むとなぜか心が軽くあたたかになる、新しいタイプのノンフィクション。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

何度失敗しようが、何度挫折しようが、こうありたいという思いを持ち続けることはできる。
(「うつ病」より)

*****

多分、この文庫本が出てまだ間もない頃。
いつも通る本屋さん、ふと目に付いた本屋さん、いくつかの書店にこの文庫がずらりと並べられていた。
ミーハーなので、すぐ私は手に取る「何?ナニ??」って。
でも、何故か買わず。
月日は流れ、およそ5年、私はこの本を遂に読む。

ジャンルはノンフィクション。
ボブ・グリーンタッチのルポ。
…ぼぶぐりーんとは何ぞや??
アメリカのコラムニスト…などなど、ちょっと調べてみたり。
普段、私はノンフィクションを読むと、色んな意味で考え込んでしまうので、あんまり好きではない。
明るいイメージもなかったりする。

ノンフィクションというと、歴史に残るような事件を取り上げたものだとかが浮かぶけれども、14章から成るこの本の中に出てくる人々はけして新聞に載ってしまうような事件の中心にいたり、誰もが驚きを得てしまうような人生を送っている…というわけではない。
基本的には周りにいてもおかしくない境遇のひとびとだ。
だけれど、みながみな当人たちなりに劇的な日々を送っている。
毎日考えて、悩んで、時には笑って、時には泣いて、生きている。
そういったことがどの章にも顕著に浮き出ていて、何だかほっとしてしまう。
そして、強張らない程度にちょっと気が引き締まる。
自分の毎日が大切で愛おしくなるような、少し切なくもあるような。
不思議な読み心地。

0
2019年06月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場する人はみな、どこに出口があるのかも分からない悲観したくなるような状態で生きている。

登校拒否になった学生の話で、同級生等から「もっと~すべき」等の所謂"常識"という重圧を掛けられるのが辛いという話は考えさせられた。

学校という空間には、「積極的に友達を作らないといけない」というような雰囲気があるのは確かかもしれない。
「学生時代の友達が、社会人になってから貴重な存在になる」みたいな話を学生だった当時に見聞きしたような気がするけれど、実際問題、学生時代の友達だから貴重とかは無いとは思う。

0
2018年07月30日

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