あらすじ
『俺』と出会わなくても、俺のことを忘れないでほしいと願ってしまう―― 好きになってしまったことが、俺の罪なのかもしれない。緑の王となったセージは、西方の疫病の原因を探るため青の王と共に視察団に同行することになる。憎むと誓った相手にも関わらず、頻繁に『飛ぶ』ようになった過去で若き日の青の王と過ごすうち、お互いを求める気持ちが強くなっていく。『王の禁忌』によって、決して王同士が結ばれることはないと、気持ちを抑え込むセージ。しかし、そこにはある『嘘』が隠されていた。そして、秘めた想いを抱えたまま、妹を守るためセージが決意したことは、過去に戻って自分を消すことだった――。 絵歩先生の美麗なイラスト入り♪
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Posted by ブクログ
BL色よりファンタジー色が断然強い2巻目でした。
セージがタイムトリップできる特殊能力の持ち主なので、時代がいきなりあっちこっちに飛んでややこしいですね。妹は星見で予言ができ、セージは過去に行くことができます。過去に行くことで未来を変えることもできるみたいで、ドキドキします。ウィロウが巻き添え食ってて面白かったです。
過去に行くことで運命が変わったり、真相を追究する描き方のうまさが、韓ドラ「ナイン」を思い出させました。
セージが妹を守りたかったように、青にも守りたかった弟がいたんですね。そして紫とルリが好きだった相手も判明。三角関係…!
セージは年齢的にも未熟さいっぱいなのに、いきなり王になってハラハラさせられましたね。でも、自分の気持ちに素直なかなり斬新なやり方で西方の疫病による暴動を切り抜けようとしていて、いい緑の王になってます。周りは振り回されっぱなしだけどwww
最終的に自分を消そうとしてるのに、目の前の危機から目をそらすことはできないなんて…
ただ、そこで何故グリニッジとデキるんだ?と驚きました。確か、赤がすごく好きって言ってなかったっけ?で、その赤がとうとう出てこなくて残念でした。グリニッジは緑の女にされた後、緑が青を好きなことを知ってしまってから寝返ったので、まだまだきっと何かあるだろう伏線だと信じてます。そうでないと、あまりにもセージ気が多くてww
青は過去に何度もセージとめぐり合ってますね。セージは青が好きなのは妹だと思い込んでいるけど、絶対青はヒソクがセージだと気がついてるはず。
だけど、セージの特殊能力が弱っている模様。妹を助けようとタイムトリップのやりすぎです。充電するには青の王とHして力をもらえばいいわけで、王と王は交わってはいけないという掟も偽りだったのだから、もう悩む必要も無いはずなんですけどね。
「抱かれたいのなら、私を愛しているふりをしろ」とかって…!切なさMAXでした。
何か、心がすれ違ってますね。
セージの愉快な仲間たちがよかったです。ウィロウは言うまでもなく面白いし、パーピュアも負けず劣らずいい性格してて大好きです。ガゾンも寡黙で存在感なさそうで意外にツボなキャラでした。
どう物語が収束するのか、伏線も大量なので期待して最終巻読みたいと思います!
Posted by ブクログ
緑の王として即位した受が、自分の統治する西方で発生した疫病事件について東奔西走する話がメインでした。
相変わらず恋愛色は激薄味のおかゆ状態なんですが、内容はなんとも面白い。
ですが、前回わかりにくいと書いた、過去と現在の書き分けは更にわかりにくくなり、何だかもう頭がこんがらがって何度もページを遡る始末。
ずっと受がタイムトラベル状態になっていて、時間軸がさっぱり分からなくなって混乱しました。
作者の中では描けているであろう世界が、読者には見えづらい。
その辺の描写が非常に不親切な上、文章表現が巧みとは言い難い作家さんなので、ところどころ誰が喋ったセリフなのか分からない、誰の行動なのかが分からない、という致命的な部分もいくつか。
章ごとに場面転換するわけでもなく、次の行からいきなり過去に行ってたり、現在に戻ってたり、おまけに1人称なのに誰の視点なのかすらもわからなくなってしまったり。
1人称で書くには力不足と言わざるを得ません。
ただ、それを我慢してでも読みたいと思わせる勢いがあります。
ぐいぐい引きつけてくるので、先が気になって仕方がないんですよね。
そしてついに疫病の原因を突き止めたんですが、そこでまさかの展開。
えええぇぇぇぇぇぇぇえええぇぇぇぇええええぇぇぇ!?
と思わず叫びました。
そう来る? そう来ちゃう? え、え、嘘って言って、私結構このキャラ好きだったんですけど!? のまさかの裏切りです。
この男が裏切るだなんて、誰が想像したでしょう……衝撃的すぎて、どうせ敵を欺くにはまずは味方から、な展開なんでしょ、うふふと思ったものの、ガチで裏切りでした。
受と同様、かなりのショックを受けながら読み進めると、気がつけば受と青の王との恋愛話になっていて、あれれれれ……?
タイムトラベルの絡繰りについては、詰めが甘い為か矛盾も生じていてツッコミ所満載な感じではあるのですが、その辺に目をつむったら楽しく読めます。
今回の巻は受の気持ちがフラフラすぎて、何だか少し青の王が不憫にも思えるのですが、受の年齢と境遇を考えると、それも仕方のないことなのかもと思いました。
赤の王の存在については完全に空気になっちゃったので、恋のトライアングルを楽しむまでもなく、ただの当て馬終了ということで良さそうですね……。
次回で決着がつくの? というくらい色々と拗れてますが、どんな結末か楽しみにしながら3巻に突入したいと思います。