あらすじ
それぞれの世界で懸命に生きることを決意した亜紀と瑞紀。しかし、彼女たちを狙う陰謀はその凶暴な本性を見せ始め…。タイムトラベル装置を巡る二人の姉妹と二つの世界の物語、遂に衝撃の完結──。
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Posted by ブクログ
仮想的タイムトラベルで、人生の後悔に向き合う話 6冊目、完結。
まあ普通に考えればとんでもない施設である仮想タイムマシンが、やはり非常にとんでもないシロモノであることがわかって、それを巡る人の妄執から引き起こされた惨事に、なんとかけりをつけるところまで。
もともと、1、2巻のあたりだと、スゴイ大仕掛のわりに、小石に躓くような話だなあ、とおもっていたのが、最期まで行くとだんだん仕掛けが生きてくるものなってきた、とは思うのだけど、
そのころに作ってしまったキャラクターとか、日々の生活にもこまる環境とかが、見る方が微妙に引きずってしまって、最後までハードSFであることにのめり込めなかった。
結局、すべて後悔から発したものがお話のスタートになってしまって、その回復にもうひとつカタルシスを得られなかった印象を引っ張りすぎてしまったのがいけなかったのか、実はこれだけいろいろ考えたSFだったのに乗れなかったのは、ちょっと残念。