あらすじ
優れたコンセプトは時に数千億の利益を生み出し、世界を変えていく。本書は第一線で活躍する気鋭のブランド・コンサルタントが、無印良品、富士フイルム、スターバックス等の実例を紹介しながら、企業や商品の価値を最大化するコンセプトのつくり方を伝授する
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Posted by ブクログ
⑴この本を手にとった理由
タイトルにある、「なぜ無印が飛ぶように売れるのか」に興味を持ちました。
⑵感想
タイトル通りのことを求めて本を読むと後悔します。無印のことはほとんど語られず、いかにコンセプトが大事か、コンセプトの持つ力、コンセプトの作り方が書かれていました。コンセプトを学ぶには非常によい本だと思いました。ですが無印は悪い言い方をすればダシに使われたような感じがします
⑶こういう人におすすめ
商品がうまく売れないと考える人は、もう一度この本を読んで商品コンセプトを見直したほうが良いと感じました。
Posted by ブクログ
チェック項目10箇所。本書は、この厳しくも変化に富んだ面白い時代を航海するための「タフで使い勝手のいい道具」として誕生しました、どのような形であれ、お役立ていただけたら幸いです。日本の多くの企業がコンセプトをしっかりとつくろうとせず、また使いきれずにいる、こうなる理由は、たったひとつしかありません、それは、しっかり決めたコンセプトを本気で使ったことがないからです。いま、世界を見ていると「誰がルールをつくるか」の戦いです、新しいルールをつくって自分たちに有利な世界をつくっていくことに全力を尽くしています。前提条件やルールが変わると、それまで一生懸命学び、身につけてきた「型」は無力化されてしまいます。良いコンセプトは、必ず、行動を指示し、さらには行動を喚起します、コンセプトは、何よりも「未来への行動指示書」なのです。質問:私にとって【 】とは何か? コンセプトは良いのに機能していないのなら、リーダーの責任です、決断する、その決断がコンセプトに命を吹き込みます、機能する良いコンセプトの裏には、必ず決断があります。コンセプトは、核心をついたものなら短ければ短いほどいい、できれば20文字以内におさめてください、なぜならコンセプトは記憶に残ってこそ力を発揮するからです、長い場合は記憶しにくい、長いほどコンセプトは力を失ってしまいます。
Posted by ブクログ
これ、なかなか見抜けないよな…
『スターバックスの本当の商品は「安心してゆったりとくつろげる時間」と捉えることもできます。コーヒーや軽食は、極論すれば、お金を発生させる装置です。』
Posted by ブクログ
著者はブランド・コンサルタント/クリエイティブディレクター。2005年独立後はブランド・コンサルタント、クリエイティブディレクターとして、数億から50億、100億単位の広告制作やブランド運営にかかわっている。
無印良品の成功の最大の要因は、無印良品のコンセプトにあると考えている。知れば知るほど、無印良品は製品づくりからお店づくり、人材に至るまで、本当にすみずみまで、コンセプトが徹底されていることが分かる。
無印良品はコンセプトがすごい。
コンセプトをつくる力、使う力がすごいのである。
コンセプトとは目的(企業であれば理念やビジョン)を達成するための「原理・原則」を短く明確に表現したものに他ならない。そして「行動の指針」となり、「徳義」と「本質」を保ちながら、全体を動かす「原動力」でなくてはコンセプトとは呼べない。
そんな大きな力をもつコンセプトについて以下の6章にわたり説明している。
①なぜ私たち日本人はコンセプトを使いこなせないのか
②コンセプトと失ったものを取り戻す方法
③コンセプトをつくる前に知っておくべき7つのこと
④現在地を把握して、資産の棚卸をする
⑤最高のコンセプトの作り方
⑥コンセプトの使い方
コンセプトの持つ力の紹介のみならず、実際にその抽出の仕方までを惜しげもなく紹介している1冊。
暗黙知であり、商売道具であるコンセプトをこんなにもわかりやすく説明するなんて著者は太っ腹である。とは思うものの、やはりその抽出の仕方をわかってもいざ実際にそれを抽出することを実行してそれを実際に使いこなすことができるのは著者等の実行力がある人に限られる。
事業戦略というような難しい言葉ではなく、フラットな状態から「コンセプト」という言葉を使いだれでもわかりやすく事業戦略の核を交えながら紹介されている。
読み進めるごとに新たな理解と発見があり、楽しく最後まで読むことができた。
Posted by ブクログ
コンセプト作り=体験作り、コンセプトの意義について勉強になった。以下本を読んでまとめたコンセプトを作った後に確認したいチェックリストです。
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◼︎基本
- 20文字以内程度で簡潔に伝わるか?
- なぜ私たちがそれをやらねばならないのか?
- 何を解決しているのか?
- どんな喜びを顧客や従業員にもたらすのか?
◼︎働き
- 事業への取捨選択、選択と集中を促進しているか?
- 在り方やスタイルを決めているか?
- 行動を指示(アフォーダンス)しているか?
- 価値を最大化させているか?
◼︎性質
- 企業や組織の本質と繋がっているか?私にとって●●(商品や企業)とは何か?
- 寿命はどのくらいの長さか?
- そのコンセプト通りにやると決断しているか?
◼︎具現化
- 大きな時代の流れをとらえられているか?
- ライバルは明確か?自分より一回り大きく伸びそうか?(ポジショニングマップ)
- コンセプトの強みと弱みは明確か?(swot)
- お客様は誰か?(ペルソナ)
- お客様にとって「◯◯な◯◯」である
- 誰の(顧客)どんなニーズに(市場)何を(サービス)どのような形(ビジネスアイディア)なのか?
◼︎使う
- 1分で話す
- コンセプト達成に対する具体的な目標を立てる
- コンセプトの誕生秘話のストーリをまとめたサイト作成
- コンセプトの事例を毎日メールで社内向けに配信する
- 優先順位を決め責任を明確にする
- 実行し結果を確認する
Posted by ブクログ
コンセプトがあると、組織では自立性が出て活性化します。経営幹部は意思決定が楽になります。マーケティングでは差別化してファンを生み出します。
この本では、そんなコンセプトの力と、作り方・使い方を教えてくれます。
ちなみに、タイトルにもなっている無印良品のコンセプトは、「で」。
「これがいい」ではなく「これでいい」の、「で」。
シンプルで明確。これをブレずに突き詰めてきたことで、今の無印良品があるんですね。
Posted by ブクログ
無印良品は異端のブランドだ。お菓子から家まで幅広い商品ラインナップにも関わらず、軸がブレない。決して安いわけでもないのに、強く支持されている。その秘密はコンセプトにあった―。コピーライターとしてさまざまな企業を見てきた著者が、コンセプトの何たるかとそのつくり方を教える一冊。
この本で言うコンセプトとは、「目的を達成するための原理・原則を短く明確に表現した言葉」。その対となるのが「型」だという。歴史的に日本人は「型」にとらわれがちであるという意見が面白かった。型に則っていけばものすごいスピードで成長するのだが、型にとらわれすぎて変化に置いていかれがちだと。コンセプトと型が果たして対になるものなのか、というのは疑問だけれど、「変化が苦手」というのを「型が得意」と表現したのは初めて聞いた。
印象に残ったのは、どんなに良いコンセプトがあっても、「決断」が伴わなければ絶対に結果は出ないという部分。当たり前のことなのだけれど、言葉がある時点で満足してしまうことは多いように感じる。何をするにしても最後は人の決断にかかっているということは常に忘れないようにしたい。