【感想・ネタバレ】グロービスMBA組織と人材マネジメントのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

おなじみシリーズの組織と人材マネジメント。2007年出版なので、古い。

感想。広く薄めに全体感を抑えることができました。2007年で古いのに、書いてあることは今も納得感のある記載が結構多かった。他の科目よりも、割と教科書の様な、広く浅めに書かれてる印象。

備忘録。
・マネジメントが人を動かす方法としては、「仕掛けを作る」方法と、「直接人が人に働きかける」方法がある。この本は「仕掛けを作る」よりの本。人に働きかけるのはリーダーシップとかで扱うテーマ。

・会社は営利組織なので、経済合理性に基づいて意思決定されていくように思われるが、実際は必ずしもそうではない。これは人においても同じである。経済合理性からすれば、という理由だけでは人は動かない。人は感情で動く。

・ボトムアップで組織を動かしていく場合、鍵を握るのはミドルマネジメント。担当業務への習熟度、ビジネス経験、社内情勢について、担当者より理解度が高い。また、経営陣よりも、仮設思考で動きながら、PDCAを回して行きやすい立場。

・人材育成が企業の成長を決めるという話。事業に人を当てはめるのではなく、育成された人が事業を起こし発展させていくことを忘れてはならない。例えばGEが多角化しながらエクセレント企業になっていった歴史は、それができるリーダーを複数育ててきたからである。と。

・会議の話。マネジメントが最初に意見して、皆から意見をもらうやり方では、多様な視点の導入にはつながらない。それではマネジメントの意見に追随する意見が出てくるだけである。

・組織とは分業のシステムである。ビジョンがあって、戦略があって、リソースがあって、それを適切に実行するために作ってり選んだりするのが組織設計。職能別、事業部制、カンパニー制、マトリクス組織などあるが、これらの選択はビジョンや戦略やリソースが先にあってのもの。

・カッツの3能力。マネジャーの能力は、テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルだ、と整理。階層があがるにつれて、テクニカルスキルの重要度が相対的に下がり、ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキルの重要度が高まる。コンセプチュアルスキルとは、状況を構造化し、問題の本質を把握して、解決策を導く能力。

・松井証券は、好き嫌いを人事評価の基準にしている、していたらしい。

・ケース。生産現場に改善インセンティブを付与して現場の生産性は高まった後、生産現場にしかインセンティブを付与しなかったので、購買や物流は不満を抱き、むしろ軋轢が生じて、全社業績は下がった、という事例。

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2022年05月29日

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