【感想・ネタバレ】雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 落語のレビュー

あらすじ

落語には、いろいろなルールがあります。基本中の基本が「上下(かみしも)」といい、どちらを向くかで男と女、年功序列まで変わります。ただ、これを知らずに落語を見ると、会話の人物のどっちがどっちやら、わからなくなってくることがあります。本書は、こうしたお決まりのルールはもちろん、落語界のしきたりから寄席の仕組み、噺に登場する定番のキャラクターや場面まで、この一冊で落語の基本知識がすべて身につくようにつくりました。第一章は「上方落語ってなあに?」「プロのこだわり道具」「オチにも種類がある」「落語家の序列、上下関係」「名前はどうやって決めるの?」などの基礎知識。第二章では初代桂文治、初代立川談志などの名噺家たちを、第三章では大家と店子、番頭、和尚、ご隠居など定番の登場人物を紹介。第四章では鰻屋、色街、湯屋、祭りなどの落語でわかる江戸時代を面白くわかりやすく読めます。落語が10倍楽しくなる本。

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Posted by ブクログ

発行当時、落語協会の会長だった3代目 三遊亭圓歌が監修したものなので、内容の信頼性は高い。
見開きの左側が本文、右側がイラストや図説、補足という構成だ。
2色刷りで、半分が図説なので、あっさりしたように見えるが、横書きで書かれているため、縦書きの本と比べると文量はある。
情報量は決して少なくない。

下記の4つの章立てになっている。

第1章 落語ってなあに?(落語のルーツは戦国時代/職業落語家&寄席の誕生ほか)
第2章 人生も面白い噺家たち(初代烏亭焉馬/初代桂文治ほか)
第3章 落語界隈の人々(大家と店子/先生(ご隠居)ほか)
第4章 落語でわかる江戸時代(食べる(1)-鰻屋/食べる(2)-うどん屋ほか)

この中でもっとも量が多いのは第1章。入門者は第1章だけ読んでも、概要がつかめるようになっている。
第2章は噺家列伝で、入門者にとっては少々マニアック。中級者以上におすすめしたい章だ。落語の本をあまり読んだことがなければ、飛ばした方が無難。
第3章と第4章も入門者向け。

類書との大きな違いは、古典落語のあらすじ紹介が少ないことだ。落語のあらすじを、数十から百くらい載せている入門書が多い中、本書は「圓歌特選 古典落語」と題した10席だけ載せている。したがって、古典落語にはどのような演目があるか、あらすじを知りたい人には不向きである。あらすじを知りたい人には、『古典落語100席』 (立川志の輔/監修)をお勧めしたい。

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2025年08月28日

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