あらすじ
本書は、前半部では「アメリカ外交の手口(世界各国への介入の仕方)」を、後半部では「アメリカの日本管理(日本の計画的な操り)の手口」を取り上げている。前半部で明らかになったことは、2010年末から2011年にかけて発生した中東諸国の「アラブの春」が、アメリカ政府(とくにヒラリー・クリントン派)によってあらかじめ周到に準備されていたものであることだ。後半部は、日本に対するアメリカの最新の管理の諸手法を解明した。[「副島隆彦による序文」より] 副島隆彦の主著『属国・日本論』に連なる、新進気鋭の大力作。世界に介入し操ろうとする帝国・アメリカの正体を鋭く抉り出す。
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Posted by ブクログ
最後の言葉が全てを語っている、と思う。
日本は、米国と中国に近すぎず、遠すぎずの関係を維持し、これまでよりは防衛力を強化するが、決して諸外国の脅威にならないという安全保障戦略である。
しかし、これは「言うに易し、行うに難し」であると私は考える。アメリカが同盟国(その実は属国)である日本がアジアで自由に行動することや中国に接近することを容認することはない。日本はアメリカが容認した範囲でしか行動できない。そんな状況で、日本が米中の間をうまくわたっていくことは、不可能だ。日本が外交の世界で行動の自由を得るのは、アメリカの力が減退する時である。