【感想・ネタバレ】渋江抽斎のレビュー

あらすじ

渋江抽斎(1805-58)は弘前の医官で考証学者であった。「武鑑」収集の途上で抽斎の名に遭遇し、心を惹かれた鴎外は、その事跡から交友関係、趣味、性格、家庭生活、子孫、親戚にいたるまでを克明に調べ、生きいきと描きだす。抽斎への熱い思いを淡々と記す鴎外の文章は見事というほかない。鴎外史伝ものの代表作。改版。(注・解説=中野三敏)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

鷗外史伝ものの第一作。

弘前の医官で考証学者の渋江抽斎(1805-58)。古書蒐集の中で抽斎を知った鷗外は、抽斎の子孫からの聞取りや文献渉猟を経て、抽斎の素性だけでなく、その妻五百(いお)を始めとした周辺人物や抽斎没後の子孫の行く末までを克明に描き出す。

漢語交じりの淡々としたその筆致は、感傷に溺れることなく、抽斎への敬愛を静かに立ち昇らせます。豪胆な妻五百や、放蕩な次男優善(やすよし)、観劇狂の友人・森枳園(きえん)ら強烈な群像が活写されることで、抽斎の恬淡とした生真面目さが際立ってくるのが逆説的で面白い。

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2026年01月03日

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