あらすじ
オリジナル生地から服を作り上げる独自のファッションブランド「ミナ ペルホネン」。温かな手触りと空気感に満ちたコレクションからは、どこか懐かしい心象風景が立ち上がってくる。魚市場で働いていたデザイナーの皆川明さんの若き日々から、駅伝のようなチームワークの現場まで、膨大な手間暇をかけた唯一無二の服作り、クリエイションの源を静かに語った。まさに、ファン垂涎の宝物のような一冊!
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Posted by ブクログ
最近、テレビで見て穏やかで思慮深そうな人だなと思って以来、いま一番関心のある人物が皆川さん。この本を読んでも、いいなと思う言葉や考え方があふれていた。ときどき、ものごとに聡い人というか、わざわざ教えられなくても生きていく勘どころをつかんでるような人がいて、皆川さんもそういう能力をもっている人なんだと思う。
長いスパンでものごとを考えること、受け入れること、ぶれずに先を見ているからいまの揺れに動じない……世間を気にせず自分の感覚に従って生きていける皆川さんみたいなしなやかな強さを身につけたい。
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今を100年後に向けての準備期間だと考えること。
数年の波やいろいろな出来事も100年単位で考えれば大したことじゃない。
駅伝のように続ける
100年のうちの30年だけと思うと気が楽。
そうか。
私も100年続くものをつくろう。
たすきを繋ぐ駅伝方式採用!
そして、ミナの服を着よう!
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皆川さんの仕事への姿勢をすごく感じました
メモをとったくらいです
新しくスタッフが増えた時、雑務をお願いすることが多い。それは、雑務をすることで仕事の全体を流れを把握できるようになるから
今はこの雑務ができない人が多い
基本を抜かして、自分のやりたいことだけをやりたがる
でも、基本ができない人は大きく成長できない
私が言葉にうまくできなかった所が、すっと腑に落ちる言葉で書いてあって、嬉しかった
そして、フィンランドの旅行や、生地、柄の事も読めて楽しかった
100年後を見据えて仕事をする発想、なんてかっこいいんだろう!!
Posted by ブクログ
以前「風景の色 景色の風」展にて、"初めてのアトリエ"と題してイクラの木箱が展示されてたので、皆川さんがミナ立ち上げ時に魚市場で働いていたのは知っていたのだが。第一章のミナが生まれるまでを読んで、何だか色々と腑に落ちた。
陸上部だったのも意外なようでいて重要なルーツなんだろう。あの独特なファブリックデザインがどこからやってきたのかを知る旅のような一冊。20年前の本とは思えない。皆川さんがいなくなったあとも、100年後も、きっとミナペルホネンは存在していると思う。
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ミナペルホネンのデザイナーの初代デザイナーの皆川明さん。仕事でそれは知っていたけど、ある講演を聞いて、本を読んでみることにした。
語り口の柔らかさだけでなく、生き方や考え方も柔軟だった。流れをそのまま受け入れて、常に淡々と行う様子は、我の強い私はとても見習いたいと思った。
ついでに、最近よく読む辻村深月さんが解説してて、そこにもちょっとした縁を感じた。あと、ミナは皆川さんのミナだとずっと思ってたら、違ったのね(笑)
人生無駄なことは一つもない。
50歳からの生き方探し中の私にとって、参考になる本。
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こんなふうに妥協せず(多少はあるとしても)、仲間と楽しみながら、ものづくりができるということはとてつもなく稀有なことなのではないだろうか。
ミナの服はとても高い。それを普段着として何世代にもわたって着ることができる人たちが、ミナの経営を支えられるほどにたくさんこの世に存在するんだな。すごい世界。
還暦を過ぎた主婦の方が採用されて働いている、本も出した。主婦と言ったって、ずーっとミナの服を着てきた奥様、手先も器用でセンスもあるから採用される。そういう世界。
弥太郎さんとの対談、よかったな。こちらもお育ちのいい紳士…
ため息が出る世界。
ミナを買いに東京に旅に行こう。
そしてどこかに旅に出ようっと。
Posted by ブクログ
ミナ、ミナペルホネンというブランドは初めて知りました。表紙を見た感じ、かわいー!と思う一方で、自分には合わないかも?でも憧れる、そんなイメージです。
仕事の選び方、仕事の仕方。一緒に働けたらいいなと思える素敵な方でした。一方で、自分はそんな高尚な(多分そんなこと求められてないけど)人間じゃないから難しいよな、とも。いわゆる「ミナらしさ」「世界観」がカチッとしていて、ブランドを作るってそういうことなんだろうな、と思いました。
そして、皆川さんが大切にされているのは、ミナが続いていくこと。初めから、自分は初代デザイナー、どこかで幕を引く、と考えていることが印象的でした。「自分のブランド」ではなく、「みんなのブランド」。
Tシャツだったら買えるだろうか。ホームページを眺めて、ファブリック名を見るだけでも楽しそう。人生に一着だけでも、長く着られる服が欲しいなと感じました。
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ミナペルホネンのことはなんとなく知っていた。
素敵な服でとても高い。
この本はミナペルホネンの皆川明さんのことが書いてある。あの素敵な服のバックボーンが見えてくる。
いつか着る時の為に、と思いながら読んでいるが、問題は私に合うサイズがないこと。
ダイエットに励みながら、いつか着られる日を夢見ている。
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ミナペルホネンはここ一年くらい前に
知ったブランド。
優しいデザインがとても可愛い。
京都の店舗にも行ったが、
レトロで雰囲気も素敵。
本の中には皆川さんのデザインに対する思いや、
ミナペルホネンのブランドの今後なども
書かれていた。
この本が出たのが2003年とのことだったので、
およそ20年が経つ。
これからも流行り廃りのないデザインで
いつまでも愛されるミナペルホネンでいてほしい。
(正直申し上げると、お値段はなかなか
可愛くないのだが笑、それは仕方のない
ことなのね)
Posted by ブクログ
「循環するためには終わらないといけない」
デザイナーとして次世代へ移行するための決意が心に残るのと、デザイナーとして独立してからも魚市場で午前仕事をして午後からミナをしていた、という内容がとても印象的。
土曜日の朝に北欧風なカフェでゆったりコーヒー飲みながら読んで欲しい一冊。
Posted by ブクログ
自分の中での大発見は、答えはすぐには出てこないこと。当たり前のことなのに忘れていることを思い出させてもらった。何度も繰り返される積み重ね、長距離選手だったこと、すぐには結果は出ない。大事にしていきたい。
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前半、陸上競技者を目指していた『ミナ・ペルホネン』の皆川さんがデザイナーに至るまでの道のりが描かれている。デザイナーになるには直進ではなかったけれどもその寄り道や旅からインスパイアされるものがあったようだから、よく言われる”人生には無駄はない”という言葉その通りにデザイナーになったような人だ。
中盤は『ミナ・ペルホネン』の服の作り方の基本姿勢がわかる。ファブリックから係わるスタンス、長い目で見たデザイン、デザイン自体が使い捨てになっている業界に一石を投じている。
後半はそんな皆川さんと旅の関係を描いている。
Posted by ブクログ
とても気になるミナ ペルホネンの皆川さんのエッセイ。面白かったです。
ミナ ペルホネンの服をちゃんと認識したのが、多分、原田知世さんの「くちなしの丘」のPVなのですが、知世さんの空気と曲の空気にすごくぴったりで素敵でした。
皆川さんの考え方、好きです。
「失敗しそうだなっていうぎりぎりのところくらいまでならなんでもやるという気持ちでいる」
「失敗しないようにするっていうことは、過去の成功したデータに基づいて進んでいくということだから、それでは結局過去のスタイルをなぞるだけになってしまう」
昨日、読み友さんと話していたことになんとなく似ている…と思いました。
松浦弥太郎さんの本を読んだり(皆川さん、松浦さんとこの本で対談されてました)、皆川さんの本を読んだりすることは確かに自分にたまっています。
ミナ ペルホネンの服の作り方、とても素敵だなと思いました。流行とは離れているかもしれませんが、長く残る服だと思います。ミナ ペルホネンの服は目標のひとつです。がんばれる。
Posted by ブクログ
速くもなく、遅くもない。自然さを感じる、心地いいはやさ。
能動的受動性。「する」のではなく、「なる」ような感覚。
カウンターじゃなくて、オルタナティブ。
いつもその真ん中にある、1番大事なことを見失わないように。
長く続けることのできる、美しい器を見つける旅。
そしてその器に、歓びを満たし続ける。
そんな美しい器を、私も見つけたい。
Posted by ブクログ
プレゼントしてもらった本。
大好きな服のブランドのデザイナーの著書。
なんとも言えない生地とデザインのバランスが
どうやって生まれるのか、分からなかったけれど。
長いめでものを見ること。続けること。
だけでも真似していきたい。
Posted by ブクログ
すごく良かった。引用したいページがたくさんあるけど、とりあえず登録だけ。
いつか着たいと思い続けているminaは、読み終わったらやっぱりますます着たくなった。20代のころは可愛すぎてって思ってたけど、そろそろ良いのかな、って最近思ったり。
minaを立ち上げるまでの経緯も興味深いけれど、断然、皆川さんの考え方やものの捉え方、思いが素敵で「ああ、だからあんなデザインができるんだな」と思うとともに「だから私は好きなんだな」と分かった一冊。
それに松浦さんとの対談も面白く、なにより辻村さんのあとがきがこれまた良いお話。
まだ洋服は着ていないけど、たった1つだけ持っている(そしてその手に入れた経緯も特別な)minaのブローチはずっと宝物。
Posted by ブクログ
ほぼ日手帳を使い始めて、ミナペルホネンを知った。色々なカバーの中で、ひときわ光を放つデザイン。毎年楽しみにしている。
本書は皆川氏の学生の頃からブランド誕生までの軌跡が綴られていて、ものづくりの裏側が垣間見えて興味深い。
学生時代の陸上の経験から、長いスパンでやりたいことを成し遂げるという考えに長けていたというところ、なるほどなぁと思った。
自分の人生を超えて続いていくものを作りたいという思いに感動した。
Posted by ブクログ
皆川さんはマジで就活なんてせず、服飾学校もサボりめでファッション業界のシーズンショー様式も無視してブランドを作ることができていて…ありえるんだ〜…みたいな
Posted by ブクログ
物事を長いスタンスで見るということ。
長く続けていけることは絶対最初からうまくいかない。焦らず時間をかけて達成する。
2014年に文庫化されたこの本で書かれている皆川さんの姿勢は、とても普遍的な考え方で、こんなに変化の激しい社会の中で変わらずに大切なことだった。
こうすればいい、という答えが欲しいけど、やっぱり近道はない。タイムパフォーマンスなんて関係ないところに、大切なことはあるって忘れずにいたい。
Posted by ブクログ
どうやってミナペルホネンの洋服たちが生まれているのか知れて、ますますすきになりました。"長く続くことは大体最初は上手くいかない"ってことばが印象的でした。
Posted by ブクログ
高いお洋服は、よそゆきの時に、少し背筋を伸ばして着るものだと思っていた。
でも、高いお洋服は、ずっと着るものだから高いのだ。流行とは違う、スタイルであるが故の価値。タンスに飾っている時間が長いよりも、私らしい毛玉を沢山こしらえてあげた方が、セーターも冥利に尽きるだろう。
皆川さんが、体育会の陸上選手だったこと、魚市場でマグロと共に働いていたこと。この本を読んでとても皆川明がすきになった。アサリの殻の模様がひとつひとつ違うことが、皆川ファブリックのヒントになっていたなんて。
やはり、日常はワンダーに溢れている。
そうだ私も、春になったらミナを着て、旅に出よう。
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流行の形とスタイルは絶対的に違っていて、スタイルは、時間が経ってもそのスタイルとしてずっと認識されて残っていくものですが、流行はスタイルまではとても追いつけなくて、地に足が着いていない感じがします。
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ブリュッセルとはいわずとも、サンフランシスコの一階が古本屋で、上がホテルになっている安宿あたりで、1週間くらい寝ても覚めても着たままで過ごしてみたら、いい感じに毛玉ができあがって、自分の体のかたちに沿うように伸び切って、ドーナツのカスや、芝生の芝がいつまでもくっついているような感じになってさ、いいと思うのです。(松浦弥太郎)
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Posted by ブクログ
ミナみたいな高い服着て旅になんて出れないよ?(でも着心地よさそうだし向いてるのかな…)と疑いの目で読んでみたけど、就職や進学について迷っている時、その前に読んでおきたかった内容。語り口調が優しくて読みやすい。
Posted by ブクログ
妻のお勧め。ミナペルポネンの思想とか背景とか。
みたいに、短い言葉にまとめてしまおうとするのが申し訳ないような皆川さんの話。文量こそ多くないけれど、丁寧な文章、内容。たまに必要な時間の感覚。