あらすじ
帰らぬあの人を待ち続けるのは、慈愛か、それとも情念か――。信念を曲げない女店主・芳乃(よしの)が営む喫茶店『サウダーデ』。そこはいつでも帰れる心の我が家。一途な彼女の奇妙な魅力に惹かれ、今日も味のある面々が訪れる。『繕い裁つ人』の池辺葵が贈る「確かに生きる、心に残る人々」の物語。
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Posted by ブクログ
大きな事件が起こるでもなく淡々としているけれど、何故か惹きつけられる。繕い縫う人と同じ優しい雰囲気が心地良い。登場人物が被っているので、繕い縫う人ももう一度読み返したくなった。
Posted by ブクログ
喫茶店サウダーデの主、芳乃さんが帰らぬ人を待つ。サウダーデに集まる人たちの心温まる優しいお話。今回で最終回なのが残念。『繕い裁つ人』との姉妹本。
芳乃さんは、自分を曲げずに通す、頑ななほどに自分を曲げない。でも心の中ではどこか寂しげで耐えている気がする。絶対に自分を曲げない芳乃さんだけど、そんな姿が皆を優しく包んでいる印象が強く残った。