【感想・ネタバレ】夜のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2012年04月26日

違う男の話が一人の男の話に思えるのはなぜか、違う女の話が一人の女に重なることはあるのか。と思う私の中にも夜の曖昧さの中は心地良いかもしれないと思う気持ちがある。

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Posted by ブクログ 2016年03月08日

女の側からの視点で、男の背中を描いた短篇集。女性の側の心理がわからなくては、この小説群は書けないです。そして、愛憎が絡んでいるから、なお、難しい表現なのでは?と思ってしまいますが、著者の橋本さんはそんな苦労を一言もあとがきで発していない。やっぱりこの小説を書いた50代の半ばになって、わかることなのか...続きを読む、それとももっと若いころから「わかっていた」ことなのか。知りたいのはそのあたりでしたが、ようわかりまへん。橋本さんは若い頃に『恋愛論』という本も書かれていて、ぼくの本棚ににもたぶん復刻版なのかな、それが積読になっています。それを読めば、この謎は解き明かされるような気がする。つまり、若いころからもう女性の心理は喝破していた、という。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年08月04日

妻子ある男が、ある日突然別の女のところに行って帰ってこなくなる。ほぼ同型のストーリーが、関係者ごとに主人公を変えて、輪を描くように綴られていく短編小説。どこかで現実にありそうな話で、どの人生の断片も壮絶で生々しかった。

すべての物語の背後では、世の中がバブルの熱で浮かされたようになり、しかる後崩壊...続きを読むを迎えて冷ややかに沈んでいく時代が静かな旋律のように流れていて、読後に全体を思い返せば、その旋律は、諸悪の根源となった男の満たされぬ空虚感とも、その男に振り回された登場人物たちの人生とも微妙に重なるように感じられた。

「男の身勝手いいかげんにしろ」という胸のムカつきを随分長いこと引きずれるほどの小説はそうない。装丁買いによって、普段踏み入れない世界に迷い込んだ貴重な読書体験となった。

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