あらすじ
第6回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作。選考委員(岩井志麻子、京極夏彦、高橋葉介、南條竹則、東雅夫)一同感嘆。昭和の日本を舞台にした作品を中心に、異形がうごめく中になつかしさと美しさがきらめく怪奇幻想的な作風。受賞作に書き下ろしを加えた全6編収録。岩井志麻子氏「この気持ち悪さ、不気味さは、私のなかで一番でした」(選考会リポートより)
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Posted by ブクログ
夏休みがもうすぐ終わるお盆の蒸し暑い夕暮れの頃のような空気感のホラー短編集だった。
白昼に逢魔時に出くわしてしまったかのような不気味な雰囲気が漂っている。
表題作であり、受賞作である鳥のうた、魚のうたがずば抜けて不気味だと感じた。
以下備忘録がてら目次をば。
鳥のうた、魚のうた
安藤くんのプレゼント
豊漁神
アンのこめかみ
雪女を釣りに
去ぬ夏は甘苦きとぞジャムの瓶
Posted by ブクログ
短編集。ホラー。怪談。
不気味でドロドロした雰囲気の作品集。
怖いというよりも、読んでいて不安になる感じ。
アッサリとした結末が多いのも特徴に思う。
表題作と「豊漁神」が好き。
Posted by ブクログ
第6回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作。
6編の短編集ですが、全体的に不気味で奇妙な不安定さが漂う作品です。
やはり表題作が一番良かったです。
懐メロのチョイスがまた絶妙な気持ち悪さを演出している。
でも何故か可愛さも感じてしまうという矛盾。
このバランスが妙に心地好い。
『豊漁神』も良かったです。
文体が好みなので、次作も楽しみです。
Posted by ブクログ
昭和の日本を舞台とした、異形がたくさん出てくる短編集。
鳥とか魚とか、身近なモノが異形として出てくるのでぞわっとする話が多かった。
そして昭和の日本が舞台ということでどこかノスタルジーを感じるし、自分の子供時代がフラッシュバックしてくる感覚も味わえる。