あらすじ
文芸漫画家・武富健治が贈る、最新作品集!!『鈴木先生』本編連載終了後に雑誌発表され、そのさらなる"攻め"の姿勢と完成度が大反響を読んだ最新読切群から、平山夢明・原作のウルトラコラボ作まで、ポップ&濃密な貴重短編を一挙収録。あなたの知っている武富ワールドは、まだほんの一部だった。「どれもバッドエンドではないはずです」――武富健治
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
柳染の背景に山本沙羅の立ち姿が麗しい、武富健治先生の短編集。
鈴木先生と同時期または直後に描かれたという「心の問題」と「ごめんねロック」、「連鎖の形」。
「心の問題」は、鈴木先生と同様に、細やかな心の機微を扱う作品ですが、そこからの転がり落ちるようなオチにも注目。絵もかわいらしい感じです。12年後に何が起こったのかも気になります。
「ごめんねロック」は、関先生と役者が同じという体で、疲れから安易な目先の解決策へと逃げてしまう教師の話で、教員向けの雑誌に掲載されたもの。足子先生を思い出します。
今回初めてタイトルが与えられたという「連鎖の形」。藤井誠二・著『「「悪いこと」したら、どうなるの?』に収録されているものです。加害者、被害者、それぞれの家族、少年院の教官。緻密な取材の元、だれにも寄ることのない公平な視点で描かれた作品です。
原作付きホラー短編群は、ジャンルと絵の相性の良さを感じさせる作品ばかり。「まりをつく」「赤い卵」「食堂にて」とか怖すぎです。ときどきでいいからホラーも描いてほしい!
「右馬之佐東行日記(うまのすけあずまゆきにっき)~首なし猫~」は先生のライフワーク(?)の一つである作品。今回は縦書きです。読後のスッキリいかない不安定な心持ちを楽しんで下さい。