【感想・ネタバレ】哈爾濱詩集 大陸の琴のレビュー

あらすじ

「きみは我が忘れもはてぬはるびんなりしか。はるびんよ……。昭和12年4月、旅行嫌いの犀星が、生涯でただ1度の海外(満洲)旅行に出かけた。「古き都」哈爾濱は、犀星の詩心を刺激し、後年『哈爾濱詩集』となる抒情詩の数々を産ませ、また、満洲で棄て子捜しをする男を中心に、船上で出逢った人々の荒唐無稽な人生を描いた小説『大陸の琴』を書かせた。本書は、随筆「駱駝行」他3篇を併録した<大陸もの>作品集。

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Posted by ブクログ

好きだ、としか言いようがない。とろっとした文章でつむがれている所在のない時間はもうあまやかな味わいで、詩的であるということ以上に気持ちがいい。じぶんのなかの、自分の目や気持ちや生き方の中は非常にあたたかく居心地がいい。外にでたときのきまりわるさやいたたまれなさを大陸のたびに重ねて、人のきもちのご都合主義に重ねて、生きていることそのものじゃないか。とも思う。人通りのおおいまちを、すきなように歩いていくのはきもちがいい。

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2012年03月08日

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