【感想・ネタバレ】世界は球の如し―日本人世界一周物語―のレビュー

あらすじ

江戸時代、嵐で行方不明となるも、11年後、生きて帰ってきた石巻の船乗り。明治期、日本初の個人世界一周を「無銭旅行」で達成した豊橋の帽子屋。みんな世界をグルリと回って戻ってきた。なんと、この世は「球」だったのである! まだ「地球」の概念すらなかった時代に、世界一周を成し遂げた御先祖様たちの、感動の記録集!

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Posted by ブクログ

「日本人の世界一周」という変わった切り口の世界史の本といえばいいだろうか。世界一周というからには、大昔ではあり得ず、マゼラン以降、本書では江戸時代以降ということになるが、幕末や明治期という日本人にとって外国が異世界であった時期に日本を出た人たちの意気込みや必死さが伝わってくる。また、色々な土地について、初めてそこを訪れた日本人を記したり、アフリカにまで進出して商売をしていた無名だが逞しい日本人のことが書かれていて、面白かった。
個人的には、船で遭難・漂流の末に外国で救助され、心ならずも世界を旅することとなった江戸時代の人の数奇な運命が一番興味深かった。
他方、後半の「80日間世界一周」の話は、懐かしくはあったが、本書のテーマからすると余分だったように思われる。

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2013年11月27日

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