【感想・ネタバレ】ともだち刑のレビュー

あらすじ

中学のバレー部に、顧問教師の勧誘で入部してきた「あなた」に私は憧れ、一緒に帰宅できるともだちになれたことが嬉しかった。が、注目を浴びるほどにミスばかりを繰り返す私は、「笑ってんじゃねえよ! 」というあなたの言葉に凍りつく。痛みという実体を伴った怒りの向かう先を凝視する、渾身の長編小説。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

いじめの様子がリアルに描き出されていると思います。教育者を目指すものとして、読んでおいて良かったと感じました。

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2013年12月01日

Posted by ブクログ

深く傷ついた体験を赤裸々に語り私の中のトラウマがえぐりだされていく。傷口がつつきまくられて痛みがぶり返していく。友達に刑を付けたことの感性が私にはすごくわかる。友達刑は非情で残酷な世界だ。

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2012年07月22日

Posted by ブクログ

あたり前だが後味が悪かった。

あの世代のリアルな、「処刑」
きっと誰にでも覚えはあるはず。
あんなにも閉鎖的な空間、そのなかで持て余される攻撃性。そしてそれは閉塞的な状況という絶望をスケープゴートに与える。

教師を目指している方にはぜひ読んでもらいたい。「火の通りきっていないジャガイモを食べてしまった時の匂い」がする中学校には、必ずともだち刑がある。

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2010年04月28日

Posted by ブクログ

 雨宮処凛の本を初めて読んだ。
 著者の実体験を基にした女子中学生のいじめ現場が書かれている。
 「これは、今の日本を包み込む空気そのもの」と解説で斎藤孝氏が言っているように、ただの女子中学生の話じゃなくて、自分にもリンクさせて読んでしまった。
 
 組織内で誰か一人がそういった対象になるのは、構造上よくあることだよなと思う一方で、いじめられないように根回しして、話を合わせて、機嫌取りに力を注ぐんじゃなくて、自分自身の向上心に力を注いだらいいんじゃないかな。とニーチェの本を読んだ後に思ってしまった。

 組織って面倒臭いな。。

■初めて言葉がロックされるその感触に、私は笑いながら戸惑っていた
■人が存在するためには、自分以外の承認が絶対的に必要で、それがないなら存在していないのとどう違うのだろう
■蝕んで蝕んで、そしてその熱いかたまりは今も私の中で燻り続けている

フレーズとか情景描写とか共感できるもの多数。☆五つ。

 雄一

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

何の変哲もない中学生の私の元に、ある日転校生のあなたが現れる。同じバレー部に所属し、友達になれたことを嬉しく思うほどあなたに憧れる私だったが、練習でミスを連発したのをきっかけにいじめへと発展していく―。
話は予備校生の現在と中学生の頃の回想とを交え進んでいくのですが、とにかく描写がリアルすぎる。誰にでもわかる平淡な表現なのに、その場の空気をものすごい的確に表現するその文章能力。いじめられる側の心の動きのリアルさ。何年たっても消えない憎しみの向かう先。薄い本ですが、十分な内容を備えています。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでいて苦しかった。
寝る前に読むと、悪夢につながりそうなので、昼間しか本を開けなかった。
解説で、齋藤先生が学生に読むようにすすめていると書いていたが、イジメの教科書としてはかなりのインパクトだと思う。
特に教師がひどいし。
ラストのように、ポケットの中で包丁を握りしめている子供たちが、たくさんいるような気がする。

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2018年10月15日

Posted by ブクログ

「裏切りは意志から来るものではなく、
 恐怖からもたらされる」

だから止められない。

こんな恐怖なんて、
誰にも作り出せなきゃいいのに。

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2014年05月15日

Posted by ブクログ

小説の中の人物に共感はあまり出来ないんだけど、この作品は別。気持ち悪いくらいにリアル。主人公の感じ方は吐きそうなくらいに伝わるし、私も知ってる、ああいう感情。でも、主人公みたいな人のことを舌打ちしたくなる「あなた」の気持ちも、知ってる。知ってる。
私の中の「あなた」だったり担任だったりに贈りつけたい一冊だった。
過去(中学時代)1、過去(専門時代)2、現在(大晦日)の組み立て方が良かった!

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

学生特有の小さなコミュニティー、すぐに移り変わってしまう儚い人間関係、分かってしまう感覚も含めて胸が詰まった。
何気ない友達の一言が、胸に刺さって何十年経っても傷が癒えないのは、誰にでもあると思う。
相手は覚えていないくらいの一言が、時には一生ついて回るほどの威力を生む。きっと傷付けようという意図がない方が、心を押し潰す破壊力があるのではないかと思う。
かさぶたになっているけど、たまに存在を思い出して、あの時痛かったなって撫でて笑えるくらいの傷では済まないくらい、この主人公の傷は深かったのだろう。
怒りの強さを感じられる本だった。

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2020年01月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

憧れの人と仲良くなれたかと思いきや、ある日を境に、クラブ内で苛められる立場に追い込まれた主人公。
読んでいて、「似たようなこと、あったなあ」と、忘れかけていた嫌なことを思い出した。

私はどちらかと言えば苛められる側だったけれど、ここまで酷い目にあったことはない。クラブ活動もしていなかったし。でも、もしスポーツ系のクラブに入っていたら、同じような立場になったかも知れない。

主人公が逃げ出すに逃げ出せずに卑屈になっていく感じや、苛めたくはないなあと思いつつ、権力のある子に引きずられてしまう周囲の感じがわかるだけに読んでいて辛かった。

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2014年09月04日

Posted by ブクログ

成人式を迎える私は、中学時代バレー部で一緒だった「あなた」のことを忘れることができない。いじめ。
今、世間をにぎわすような壮絶なものではない。しかし、中学生という子供が、逃げることもしらず、わずかな友情を信じ、やっと生き抜いた今日の続きがまた明日続くことの苦しみ。
傷つけられた心を持ったまま生きて来た私の傷口をふさぐことは難しい。

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2013年06月09日

Posted by ブクログ

友達から借りたの

まだちゃんと読んでないの

でも最初の文読んで無性に平面構成が描きたくなった

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2011年12月05日

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