あらすじ
「あなたはこれから報いを受けるのよ――」。妻の予言通り、首都テレビのエース記者の岡村俊平は、名声も家族も失った。20年に亘る負の連鎖を断ち切るため、最後の大勝負に挑むことに。因縁の相手は時の総理大臣。魑魅魍魎が跋扈する報道現場の内幕を、TBS「NEWS23」前キャスターがその苛烈な経験を元に描く、渾身の長編小説。
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Posted by ブクログ
1291かなり業界を美化しすぎてる感じがしないでもないが、相手の心の扉を開くということが難しいことは分かる。けどこれからTVはどうなっていくんやろう。守られるべきものが護られる時代になってほしいの
Posted by ブクログ
インタビューアーの岡村俊平.番組を中心になって転がしてきたが、お払い箱になっている.若い時にインタビューして、最終的には辞任に追い込んだ藤堂が首相に就任して、マスコミを叩きはじめた.総理の指名でインタビューアーに選ばれた岡村と藤堂のやりとりが秀逸だ.部下の谷村月子の存在が良い感じでストーリーに絡んでくる.
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インタビューを題材にした数少ない作品。セックスでも、戦場でもいいが、いつになってもこのスリルはたまらない。駆け出し時代の原点に、戻りたくなった。
Posted by ブクログ
これは不要ではと感じるエピソードが多い。サービスしすぎかな。
後半は、割とグイグイ来ます。
帯の推薦文の佐和子さんみたいなうまさは感じないのは、作品の構成図みたいなものが透けて見えるからか。
Posted by ブクログ
ドライブ感溢れる小説だけど、決して軽くはない。著者は現役のTBSのキャスター。自身の経験をベースに魑魅魍魎が跋扈する報道の現場を描く。主人公は在東のテレビ局に勤務する敏腕記者。20年前の現役大臣へのインタビューで蹉跌を踏む。それはインタビュアーとしての矜恃がさせたものとは言え、相手を袋小路に導き、そこから呻きにも似た本音を引き出す「官能」さに嵌まってしまい、大臣を辞任へと追い込む。首魁を挙げた快感は微塵もなく、インタビュー直後には茫然自失に陥る。その報いとして、かけがえのないものを喪う。以後、長き彷徨を経て再生していく物語。エピローグは圧巻。天職を得たことによる悲劇。また、その悲劇を救うのも天職。天職を適職と置き換えて読んでもいいかな。「働くことの意義」を否が応にも考えされる好著。