【感想・ネタバレ】西洋の書物工房のレビュー

あらすじ

私たちは、いま手にしている書物の「物」としての素材や形態の変化について、どれだけ知っているだろうか。製本と装丁の本場、パリで学んだ著者が、本を成立させる各部の起源と変遷を辿る。西洋の書物史がすべてわかる、愛書家垂涎の一冊。

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Posted by ブクログ

知りたくても知ることのできなかった内容がたくさん含まれていて、目から鱗。例えば、パーチメントとベラムの違いがわからず、今までモヤモヤしてたけど、この本でスパッと解決!素晴らしいです。

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2015年07月18日

Posted by ブクログ

西洋の書物の歴史を、読みながら改めて整理する。

どんなものでもそうだけれど、そのものがその形になるには
必ず、意味と、そのかたちに至った段階的な経緯がある。
私は本に興味があるので、本の発展の経緯をみることで
本以外のものにも共通する、もののかたちの発展の仕方の本質のようなものを感じることができるように思う。

今回新たに認識したのは、ヨーロッパにおける製紙技術の発展が
地域によってだいぶ時間的な開きがあったのだということ。
父がスペインで紙を買ってきてくれたときに、スペインにこんな紙文化があったのかということに驚いたが
他の地域に比べるとスペインでは100年も製紙術が伝わるのが早かったそうだ。

あとはギャルドブランシュの役割について。
そう言えばちゃんと考えたことなかったなーと。
今回、歴史をたどる中で、仮綴じ本を表紙も残して
美しく飾られた革の表紙と何枚もの白紙に保護されて
製本したものを思い浮かべてみて
ずーっと長い間いまいちピンと来ていなかった
西洋の製本の、なんでそんなことしてたん?ていうような
習慣的な意味合いに、自分の中でなんとなく
少ーし輪郭がはっきりしたように思った。

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2014年03月20日

Posted by ブクログ

パピルスと今の紙の間に、どんな素材があったのか。本の綴じ方は。そもそもどこからどこまでが「本」なのか。このところ俗にいう電子書籍をよく買うけれど、資料として持っておくにはよいが読みにくいし読みたいという欲求がわかない。そんなわけで両方買うなどの愚行(?)につながったりする。
本書に登場するような技術はみな電子書籍には不要なものだ(逆に、電子書籍の技術は、書物づくりにはもちろんほとんど不要だ)。本には、何が書いてあるかということ以外にもたくさんの要素があって出来上がっている。電子書籍には、その要素のほとんどがない、ということも。技術が重なって物として残る、ということに、人は(もちろん僕も)それなりに執着するのだなあ。それは悪いことじゃないと思う。

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2014年05月06日

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