あらすじ
車のエンストで途方に暮れていた童話作家・槇原宙彦は、貧血を起こし倒れそうになったところを、宇多田志朗に助けられる。中古車のディーラーだという志朗は宙彦を自宅へ送り届け、以来、なにかと宙彦の面倒を見てくれる。過去の事故により、人との関わりを避けてきた宙彦だったが、年下の志朗に惹かれ始め……。初期作品、待望の文庫化。
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Posted by ブクログ
久しぶりに乗った車がエンストしてしまい、立ち往生し、途方にくれていた童話作家・槇原宙彦。
そんな彼が悪戦苦闘しているところを助けてくれたのは、中古車のディーラーだという宇多田志朗。
エンストの上に、貧血を起こして倒れかけた宙彦を助けてくれた挙句、自宅へと送り届けてくれた上に、食事を作ってくれ、介抱してくれた志朗。
それ以来、何かと宙彦の面倒を見てくれる。
植木の手入れや、電球の取り替え、棚の修理……
持ち前の器用さで、次々と仕事をこなしてくれる志朗に対して、宙彦は申し訳なく思いつつも、嬉しく思っていた。
過去の事故により、人との関わりを避けてきた宙彦だったが、年下の志朗に徐々に惹かれ始め……
というような話でした。
志朗は、宙彦よりも年下の19歳だけれど、長男体質で、困っている人を放っておけないタイプ。
なので、ついつい宙彦の世話も焼いてしまう。
けれど、志朗にもそれなりに若くて危うい部分と、志朗の過去から変に老衰しているように見える部分と、両方がきちんと描かれていて好感度がめちゃくちゃ高かったです。
余り年下に見えないしっかりものだけれど、どこか憎めない攻めと。
ずっと人と距離を保っていたため、うまく人と関われない美貌の受け。
というカップルでした。
しっとり系王道BLなので、ちょっとしんみりしたいでも最後はハッピーエンドがいい! という人にはオススメです。