【感想・ネタバレ】ウーマンズ・アイランドのレビュー

あらすじ

一人のスターの噂がスキャンダラスに語られる街。そこには、最先端の都市で生きる女たちの恋と野望が渦巻いていた…。テレビ局、広告代理店、コスメ会社、出版社…新しい街で颯爽と生きる11人の本音と思惑がリアルに交錯する連作短編集。TVドラマ化もされた林真理子の超話題作、待望の文庫化!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

女性の葛藤もそこまで大きく変わらないものだなと思ったところで2009年に出版されている事に驚きだった。ここ3年の東京と言われても違和感のない空気感。
この時から東京の女性は社会の中で様々な生き方を模索して逞しくそれを叶えてきたんだと感じたけれど、深沢という男性に様々な女性の物語が集約していく点が自分にとっては"女性憧れの存在"のちっぽけさと空虚さ、集約してしまえる女性の人生のしょうもなさみたいなものが強調されている気がして、たとえば序盤までは読んでいるこちらも深沢の存在に夢を抱いてしまうようにすればそのしょうもなさに目が覚めていく過程をこちらも追いながら何かを感じることができたかもしれないけれど、女性たちの冷静なスタンスも描かれる事で終始なんだか嫌な感じの男と謎にそれに群がる少しキラキラしてて少し愚かな女の子達。
うがった目で観察する読者、のような感じで私個人的には内側に入ることも共感することもなんとなくできずに終わった。
とはいえ2009年に業界というものをここまで鮮明に描いてしまう事にはやっぱりすごいしかない。

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2025年04月16日

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