【感想・ネタバレ】湖畔 ハムレット 久生十蘭作品集のレビュー

あらすじ

女装、泥酔、放火――、模範少年はなぜ一見、脈絡のない事件を起こしたのか? 少年の心理を過去現在の交錯する戦後空間に追い、母と息子の残酷極まりない愛の悲劇に至る傑作「母子像」(世界短編小説コンクール第一席)、黒田騒動に材を採り破滅に傾斜する人間像を描破した「鈴木主水」(直木賞)等、凝りに凝った小説技巧、変幻自在なストーリーテリングで「小説の魔術師」と評される十蘭の先駆性を示す代表的7篇。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『湖畔』
イギリス留学中に決闘を行い顔に大きな傷を負った奥平。帰国後出会った少女・陶と結婚したが上手く結婚生活を営めない。陶の浮気を疑い追い出した奥平。発見された水死体。疑いをかけられた奥平の弁護を担当した高木。

『ハムレット』
祖父江と名乗る人物が連れている老人の秘密。祖父江が所属していた劇団が上演した「ハムレット」で何者かに殺害された小松。小松の婚約者である琴子と結婚した阪井。阪井の家で居候し娘と結婚した祖父江が受けた依頼。生きていた小松。ハムレットの劇内で生きる小松の秘密。

『玉取物語』
参勤交代中にふぐりが肥大化する病にかかった西国の大名。

『鈴木主水』
姫路藩榊原家の相続。新たに藩主になった政岑の放蕩。政岑の側室としてあがったお糸の方。お糸の方に熱中する政岑。屋形船での宴会中に政岑に意見する鈴木主水。お糸の方との関係を偽る鈴木主水。その作り話にのったお糸の方の秘密。

『母子像』
厚木キャンプに火を放った和泉太郎。模範少年として知られていた太郎の過去。戦争中にサイパンで暮らしていた太郎と母親の過去。

『奥の海』
烏丸中納言の娘ちかと結婚した堀金十郎。貧しい中納言の家の暮らしから満たされたちか。飢饉が起き徐々に生活が苦しくなった堀家。ある日消えたちか。人売りに売られたとの情報を得て彼女を探す金十郎。

『呂宋の壺』
島津義弘の命を受けキリシタンになりルソンに呂宋の壺を探すために旅立った大迫吉之丞。旅の途中出会ったモニカとの旅の果てに・・・。

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2012年10月04日

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