あらすじ
第一線のジャーナリスト達が一堂に会する
サッカー界の論客首脳会議
いま議論すべきサッカー界の重要テーマを多士済々の論客が論じる。それが『フットボールサミット』の
コンセプトです。第一線で活躍するジャーナリストたちが日本サッカーの未来のために、各々のテーマを本質的に考察していく今までにないサッカーメディアを目指しています。開催第一回目は日本がサッカーの国になるために必要なこと、考えなければいけないことに焦点を当て、深く掘り下げています。サッカーを愛するすべての人たちとともに発展し、世界に羽ばたくフットボールサミットでありたいと考えています。
フットボールサミット開催宣言
いま議論すべきサッカー界の重要テーマを多士済々の論客が論じる。 それがフットボールサミットのコンセプトです。
記念すべき第1回目の議題は「日本はサッカーの国になったか?」。ワールドカップ南アフリカ大会でベスト16という成績を残した日本ですが、はたして真の実力は世界の中でどれほどでしょうか。少しでも慢心があれば再びベスト16の扉を開けることはできないでしょう。
ベスト16という結果を出したいまこそ日本サッカーを冷静に見つめ直すことで、日本の現在地と可能性を把握し、さらに上を目指すために何が必要なのか、考察していきます。
「ザックに未来を託すな!」
10月に新監督で船出をきった日本代表ですが、代表の未来すべてをザッケローニに託してはいけません。
代表監督ができることには限りがあり、ザッケローニに過度な期待を抱き、彼に日本サッカー界がおんぶにだっこになるのは避けなければなりません。日本サッカーの強さ、それは日本代表のみらずJリーグや草の根の文化、育成、ファンやメディアなどを含めた「力」の総和でしかありません。そうした総力をいま以上に上げていかなければベスト16を超えることはできないでしょう。そのためにやるべきこと、改革すべきことはまだまだあるはずです。
いま我々にできることは何か、日本の可能性を信じる人々に議論が広まることを願っています。
『フットボールサミット』議長 森哲也
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Posted by ブクログ
日本のサッカーの戦術、育成、文化、歴史を網羅した一冊
深すぎず、薄すぎず、それでいて読みやすく、日本のサッカーを様々な点から網羅した一冊。
タイトルは「ザックに未来を託すな」となっているが、この意味はもちろん旬なザッケロー二監督に便乗するという意図はもちろんあるだろうが、ザックがいい監督だからといって、問題点をおざなりにして安心するな!という戒めも込めたタイトルになっている。
前半の戦術の部分はお馴染みの西部さんや風間さんへのインタビューで構成されているが、この本の骨子はその後の文化の部分だと思う。
木村元彦著の「日本型サッカークラブ経営の理想と現実」
宇都宮徹壱著の「日本のサッカー文化はどこまで浸透したのか」
岡田康宏著の「論考・日本の応援文化」
の3つのフィールド外部分の内容がとても濃く、また彼らの著書などと読み比べるととても興味深い内容になっている。
例えば、「日本型サッカークラブ経営の理想と現実」は、「社長・溝畑宏の天国と地獄 ~大分トリニータの15年」と合わせて読むと大分トリニータと新潟アルビレックスの生い立ちがいかに違うか、そしてその結果どうなったかすごくわかりやすい。
さらに「日本のサッカー文化はどこまで浸透したのか」を「股旅フットボール」と合わせて読めば、地方クラブの現実がさらにわかる。
その他この本の中の河野太郎衆議院議員(@konotarogomame)の湘南ベルマーレと関わりや、新潟の役人等のインタビューも合わせて読んで行くと、地域密着総合型スポーツクラブの実態や課題、定着のたいへんさがひしひしと伝わる。
そこを理解した上でサポーターの考察「論考・日本の応援文化」に入って行くと、日本のサッカーを取り巻く環境の現在地が理解されてくる。
個人的には、ここで金子達仁氏の浦和サポーターに対する批判への反論がとても建設的なものである一方、日本サッカーの文化レベルが高くなっている証拠のような気がしてならない。
厳しく応援するのもよし、負けていようが歌い続け鼓舞するのも良し、様々な形が出てきたときこそ文化として定着したときだろう。
サッカー批評に続く、スポーツ(サッカー)をすごく大事に扱った良著として今後もフットボールサミットに注目したいが、この本がおもしろいかどうかは、日本のサッカーがおもしろいかどうかに直結していることも記しておきたい。数年後に廃刊になっているようだと、日本のサッカー界も廃れ始めているという事かもしれない。
Posted by ブクログ
ザックジャパンで本当に大丈夫なのか、それなりの識者が自分の意見をコラムの形で書いている。
ザックジャパンは、戦術を細かく詰めているという印象がある。これらを今のドイツに多くの選手がいる状態で、どうまとめてくるのか、とても興味がある。