あらすじ
かつて民主主義は、新しい社会の希望であり理想であった。しかし、いまや陳腐なお題目と化している。その背後には、民主主義を支える思想が、社会の深層で大きく変化したという事情がある。デモクラシーのありようを劇的に変容させた現代の諸問題を大胆にとらえ返す。複雑な共存のルールへと変貌する姿を解き明かす。
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Posted by ブクログ
「云われてみれば」という内容がとても多い。
「多数決はなぜそれがいいのか」「自由主義と民主主義は対立しうる?」というように、当たり前になっている。
内容としては、種々の主義主張(自由主義、民主主義、国家主義、ポピュリズム、リバタリアニズムなど)を対比させながら、もろもろの関係性を洗い出している。ただ同じような内容を繰り返しているきらいもある。
個人的には、「皇室は身分制度の飛び地であり、男女同権などの日本国憲法の制度は適用されない。」という了解には、目を見張った。
古典的な民主主義論に終始せず、新しい民主主義の解釈を垣間見た思いになった。