あらすじ
群雄が割拠し、しのぎを削った戦国時代。飢饉と戦争で疲弊した百姓は公然と「世直し」を求めた。生き延びるために、ときに大名の戦争に参加し、また隣村との境界争いなどにも武具を携えて参集した。一方、大名は百姓に礼を尽くした施策を講じて領国の安定を図った。庶民の視点から権力構造と社会システムをとらえなおす。
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Posted by ブクログ
一ヶ月がかりで(途中で別のも読んでましたが)ようやく読み終わりました。これけっこう目からウロコって感じですね。そうかー、家督相続は権力者たちの私事や政治的都合だけじゃなくて、下々が世直しを望んだから、、、っていうのもあるのかー、みたいな。いまだって私達の希望なんて通らないのに、戦国時代に民意があって配慮してもらえたのか!!みたいな。やー、びっくり。そういうことを知りたくて読み始めたわけじゃないのに、結果的に私達が人殺しの権利(自身を存続させるために)を手放して時の支配者に委ねるにいたった経緯っていうのが、よーーーーっくっわかりました。やー、北条氏すげー、500年も前で滅亡しちゃってるけど、でもこの様々な改革はすごい。とはいえ、権利を委ねた末のひとつの到達点が太平洋戦争とかなんだろうなぁと思ったりするわけなんですが(ry とにかくこれは文句なしの五つ星です。ごちそうさまでしたー。
Posted by ブクログ
武田、上杉、北条…数々の群雄が割拠し、しのぎを削った戦国時代。飢饉と戦争で疲弊した百姓は、社会的危機には公然と「世直し」を求めた。生き延びるために、ときに大名の戦争に参加し、また、隣村との境界争いなどにも武具を携えて参集した。いっぽう大名は、百姓に礼を尽くした施策を講じて領国の安定を図った。庶民の視点から乱世期の権力構造と社会システムをとらえなおす。(2006年刊)
プロローグ 代替わりと「世直し」
第1章 飢饉と戦争の時代
第2章 村の仕組みと戦争
第3章 地域国家の展開
第4章 大名と村が向き合う
第5章 戦国大名の構造改革
第6章 大名の裁判と領国の平和
エピローグ 戦争の時代の終わり
長らく積ん読状態でしたが、読んでみると滅法面白い本です。
名著である「戦国大名の危機管理」(吉川弘文館)とカブっているような先入観があったのですが、そこはさすが黒田先生、切り口が違います。
当時が慢性的な飢饉の時代であったという事や中世の村の仕組み、戦国大名とのかかわり合いなど、目からウロコです。
特に勧農政策など江戸時代からと思っていたのですが、年貢の減免といった形で進められていたという事も驚きでした。
村の争いが上位権力を巻き込み争いを誘発し大きな合戦に至り、国衆の動向にも影響を及ぼすという流れも興味深かったです。
やがて不経済な合戦を避け、大名の裁判により解決されるようになります(実力行使の否定)が、三代将軍家光の頃までは村レベルでは戦争の時代が続いたというのにも驚かされました。
本書で紹介されている北条氏の統治をみていると、江戸時代と対して変わらないような気がしますが、徳川家も北条氏の統治体制に学び影響かあったのかしらんと思ったりしたところです。
本書は、戦国時代を知る上で必読の1冊と言えおすすめです。