あらすじ
パティシエールの小麦は、ケーキ屋を開くため故郷に戻ってきた。だが小麦の店を見て甥の叶夢は「はやらないよ」と断言する。叶夢の友達の「天使」がそう言っているらしいのだが……感涙必至の家族小説。
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Posted by ブクログ
8年ほど前に読んだが再読。
文章は読みやすく、すらすらと読める。
情景描写が多く感じられ、映像を思い描きながら読んでもらいたいんだなという印象。
細かいことは忘れていたが、覚えていたことは、
・中盤で病気がみんなにバレるシーン
・最後にレイが迎えに来てくれるシーン
で、どちらも強烈に覚えていた。
再読した時もやはり胸が締め付けられるような感覚だった。
ラストはとてもまともに向き合って読むことは出来なかった。
代二郎と道恵の存在無くしては、このストーリーは成り立たないと思うほど、の存在だったと感じる。
どちらもある意味真っ直ぐな性格であり、小麦にとって支えとなっていたんだろうという感情移入が容易にできた。
だからこそ、道恵が覚悟を決めたシーンや、小麦の最期を何と無く感じファボリダンジュを作るシーン、代二郎にとって小麦はキラキラ輝いた存在であったことに気づくシーンなど、本当に感動した。
自分も小麦のように、周囲の人を自分に向かせられるような、信頼されるような人間になりたいと感じた。
とてもいい小説だった。
映画化されることがあればぜひ見てみたい。
Posted by ブクログ
すっごく良かった。
心地良く読みやすく。出てくる皆が心から優しく温かく、切ない。最後には希望が持てる話だった。泣いたけれどそれは悲しみではなく優しすぎる人たちにホロっときてしまった。
その中でも特に道恵が素晴らしく、人間くさい中にも覚悟と子供を包み込む強さ、受け入れる優しさには素晴らしかった。
小麦を取り巻く人たち、そして何故天使が出てくるのか…生きるって大変だけれど、確実に死に向かってるけれど愛に触れる事が多い人生ならばそれは豊かで温かい。生き抜くことの大切さを感じられた本。
2024/8/15
再度読んだ。
また違った感覚だった。