あらすじ
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総力戦体制下の日本で、グラフ雑誌はその記録性・報道性とプロパガンダの狭間で何を表現したのか。「FRONT」「NIPPON」「アサヒグラフ海外版」「太陽」「SAKURA」「ジャワ・バルー」などを素材に、聖戦や大東亜共栄圏構想を視覚化しようとした宣伝戦の実態を描き出す。
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
総力戦体制下の日本で、グラフ雑誌はその記録性・報道性とプロパガンダの狭間で何を表現したのか。
「FRONT」「NIPPON」「アサヒグラフ海外版」「太陽」「SAKURA」「ジャワ・バルー」などを素材に、聖戦や大東亜共栄圏構想を視覚化しようとした宣伝戦の実態を描き出す。
[ 目次 ]
第1章 「報道写真」とグラフ雑誌の黎明
第2章 対外向けグラフ雑誌事始め―第一期:柳条湖事件の勃発‐一九三四年末
第3章 “新たなる日本”の表象の模索―第二期:一九三五年‐日中全面戦争勃発
第4章 日中全面戦争の「意味」の可視化―第三期:日中全面戦争勃発‐一九三九年半ば
第5章 狭隘化する「報道写真」とグラフ雑誌―第四期:一九三九年半ば‐アジア・太平洋戦争開戦
第6章 アジア・太平洋戦争と東南アジア向けグラフ雑誌―第五期:アジア・太平洋戦争開戦‐敗戦
第7章 “東亜の盟主”のグラフィックス―第五期:アジア・太平洋戦争開戦‐敗戦
終章 それぞれの再出発
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
大日本帝国が「侵略の国家意思をもって大陸に進出し、馬鹿だったから米欧文明国の国際社会に戦争を挑んだ」という史観で記述されている、のにちょっと違和感。
対米開戦の理由として「自存自衛の権利」と「アジアの民の(植民地主義からの)解放」の両立は無理があるとの指摘は認めざるを得ないが、
プロパガンダとは、元来「布教」を意味したが、カトリック教会の独善的歪曲宣伝から「民意操作キャンペーン」を意味するようになった/プロパガンダはレーニンのソ連やナチスドイツで発達したが(マスコミは左翼なもの)、アメリカに発した世界大恐慌で資本主義への疑念が兆したが、ナチスに追われた雑誌要員を迎えてグラフ雑誌LIFEが’36年創刊され社会問題を扱う報道写真の伝統に沿いキャプションでストリー化することでニューディール政策への同意、また“日本の残虐非道な攻撃に苦しむ中国の民”を印象づけた。日本の報道写真さえ転用してプロパガンダとは、元来「布教」を意味したが、カトリック教会の独善的歪曲宣伝から「民意操作キャンペーン」を意味するようになった/プロパガンダはレーニンのソ連やナチスドイツで発達したが(マスコミは左翼なもの)、アメリカに発した世界大恐慌で資本主義への疑念が兆したが、ナチスに追われた雑誌要員を迎えてグラフ雑誌LIFEが’36年創刊され社会問題を扱う報道写真の伝統に沿いキャプションでストリー化することでニューディール政策への同意、また“日本の残虐非道な攻撃に苦しむ中国の民”を印象づけた。日本の報道写真さえ転用して