あらすじ
【電子版特別カラー写真収録】略して『みらぶ~!』。「わが国に未知の動物はいません。でも雪男はいますよ。」そのひと言にのせられて、私はヒマラヤの小国に飛んだ。雪男を探しながらも、「世界最高の環境立国」「世界で一番幸せな国」と呼ばれる本当の理由にたどりつく。電子版には特典写真2点を追加収録。
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Posted by ブクログ
258ページの
高野秀行がこれまで見た
アジア・アフリカの国の道筋と
自由に苦しまない幸せの国ブータンの比較が
高野秀行の実体験からの考察がなされており
すばらしい
ブータンが手放しにいいかというと
そうではないかもしれない
でもそんな国があるというのが
なんだか幸せじゃないか
二村さんにどんな報告をしたのか
気になるが
今回は未知の生物ものとは
一線を画すエンタメノンフ
Posted by ブクログ
未来国家ブータン
これで4冊目のブータン本。ちょっと一端のブータンファンの竹蔵であります。
国王のフェローとしてブータンの公務員を務めた令嬢、御手洗珠子さんの「ブータン、これでいいのだ」がとても勉強になる本だったので、世界の珍獣ハンターの高野氏のこの本もとても期待して読みました。
高野氏は優れたエンターテイメント小説家でもありすが、世界の不思議な生き物を追いかける探検家でもありまして、今回は生物多様性の調査を隠れ蓑にした雪男(イエイティ)の探索のルポであります。
ほぼ全編にわたって、ブータンの辺鄙な村のルポルタージュですが、表題にもあるように、氏のブータンに対しての考察(=未来国家)が語られます。
御手洗さんの本が、コンサルタントらしく何故ブータンの統治が優れているか?ブータンにはどんな問題があるのか?ということがわかる本でしたが、高野氏の本書は、自らの体験を元に、日本の平行世界としてあるかもしれないブータンという世界を未来国家と表現していてとても面白い視点だと思いました。
近代史を見ていると、どこの発展途上国も、近代化→富国強兵→経済発展→地域社会・家族の崩壊ととても幸せとは言えない経緯をたどるのに、ブータンは周回遅れのフロントランナーと言われるように別の道を歩んで来ているのか?という疑問に対して、エリート層の聡明さによる「選択肢の狭い導き」があるのでは?と看過しています。とても鋭い指摘だと思います。自由がありすぎることによる悩み、情報がありすぎることによる迷い。
改めて、幸せとは何か?という問いは深くて遠いものがあるなあと思った竹蔵でした。
竹蔵
Posted by ブクログ
幸せの国ブータンを垣間見える一冊。
構成に少し難があるかな。
著者のお気楽加減もあるしまあいいか。
再読するかといったらしないかな。