あらすじ
父の転勤で北九州の社宅へ引っ越して来た高見森(たかみしん)。同じ社宅に住む子どもたちと仲良くなるにつれ、彼らがある秘密を共有していることに気づく。そして「パック」と呼ばれる謎の少年には、ある役割があった――。理不尽な想いを抱える仲間を守り、仲間に守られながら生きる少年少女たちの、清々しく明るい物語。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
ミステリーらしくない作品。
ただ、流れるようなストーリー展開と柔らかなタッチについつい引き込まれてしまう。
これで終わり?と言いたくなるような幕引きではあるが、それでいて読後感に不満があるわけでは無い。ただ、続きが欲しいなあとは思う。
一つ欠点を挙げるのならば、主人公が小学生でありながらかなり複雑な思考回路をしているところか。この主人公、間違いなく大人より賢いぞ。そう言いたくなる部分もあるが、目を瞑ってしまえば関係ない。
そうだ。本作は面白いんだ。何も考えずに判断するとそうなってしまうのだ。
Posted by ブクログ
清々しい読後感。子供の健気さ、ストレートな感情と行動。そして反するように、彼らを取り巻く容赦ない環境。この状況がいつまでも続くわけがないと、どこかで悟っている子供たち。解説にもあったが、子供の限界を、どうしようもない現実をこの話は突きつけている。また解説で作者が大病をされていたと知って驚いた。
Posted by ブクログ
私の生まれ育った街、北九州。
方言がかなり正確で、思わず声を出して読み上げたくなった。
切り貼りしたような印象が強かったので、
星はちょっと少なめ。
**
子ども達の世界。
子ども達の精一杯と、限界。
大人になってしまった今では
「これでいいの?このままでいいの?」と、
思ってしまいがちだけれど…
こんな小さな世界もあっていいのかもしれない。
暴走家の森。優しすぎるココちゃん。気の強い紅一点、あや。
個性豊かな五人の竹本兄弟に、それに謎の少年「パック」。
彼らのこれからが、もっと見たい。
加納さんには元気になってもらって、
ぜひ続きを書いていただきたいな。