あらすじ
疎遠(そえん)だった父の死に際して故郷に帰った「私」に手渡されたのは、父が遺(のこ)した原稿用紙の束。気が乗らぬまま読み進めるうちに、過去にまつわるいくつかの謎が浮かび上がる。果たしてこれは、父の人生に本当にあったことなのだろうか? 次第に引き込まれるうち、父と子の距離は、少しずつ埋まっていく――。父親の死を通して名手が鋭く描き出す、生きる意味と、親子の絆(きずな)。
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Posted by ブクログ
小説家デビューしたものの売れず、三冊目をなかなか書けないでいる広告制作会社の社長「私」が、危篤の父が書き残した自伝の原稿を読む……というお話。お父さんの人生は、熊に襲われたり、早稲田文学にかぶれてみたり、戦時中は敵の戦闘機を撃墜したり……という激動の人生だったことをはじめて知る。まさに人に歴史あり、という感じ。
すごく良い作品だったとは思うのだけど、なにせ渋い。わたしには渋すぎた。。。主人公からして50代だしな。。。
もうちょっと、笑って泣けてドンデン返しありのポップな話かと思っていた。もうちょっと齢を取ってから読むとまた違ったかな、と思う。
いい感じにちょいヘタな文章を書いて素人の自伝を再現するプロ作家荻原浩の手腕にびっくりです。
あと北海道の熊をなめちゃいけないってことがよくわかりました。
Posted by ブクログ
近くにいるのに、実はそんなに知らない。
昭和のお父さんって、そんな存在。
孝行したいときには親はいず。
惜しむらくはちょっと短いか…