あらすじ
国全体で6割の食料と、大量の肥料を輸入し、その後食料の3割近くを廃棄する国、日本。一方でほとんどを海外に依存している化学肥料は、すでに入手困難が指摘されるものもあり、国際関係の動向にも大きく左右される。膨大な無駄と深刻な危機を乗り越えるのは、生ゴミや家畜糞をきちんと発酵させ、有機質肥料として活用する社会だ。さらに「有機農業」の危険性にも注意を払いつつ、自ら循環型農業に取り組む農業コンサルタントが語る。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本人は膨大な量の化学肥料や食料を海外から輸入している。現状として、食料は約3割がそのまま廃棄され、化学肥料は農地に惜しみなく使用し、土壌のバランスを破壊している。筆者はこの問題を解決するために、余った食べ物や家畜の糞尿から作られる有機質肥料を用いた、環境に優しい「循環型社会の構築」を目指す。
近年話題のSDGsと関連がありそうだと思い、手に取って読んでみました。これからの時代は、本書で紹介されているような循環型農業への取り組みを社会全体が理解し、協力して行っていく必要があると感じました。
Posted by ブクログ
まず、問題提起が素晴らしいと思いました。
○「2050年には世界の人口90億人が食糧をとりあう」なか、日本は化学肥料に頼り切りの農業を続けていってよいのか?
○「現代におけるリサイクルは、ゴミを資源に変えるだけで、リサイクルが成立しているような錯覚」を覚えている人が多いが、その資源の使われ方に視点がいっている人はどれだけいるのか?
この二つの問題提起に、筆者は研究と独自の理念で、巻末に記載されている「循環ネットワーク」の提唱をしています。
もしこのネットワークに賛同するのであれば、他人任せではなく、自分もできる所から始めなければならない。そう思わせてくれます。
(行政の非協力的なエピソードは、読んでいて耳が痛かったです(苦笑)リスクを恐れて行動を控えるよりも、アイデアに乗っかる前提からリスクを減らす努力をしなければならない、というようなスタンスで仕事に望みたいものです。)
本書からの引用
「しかし、環境の面からもエネルギー効率の面からも、そろそろ化学肥料一辺倒の農業には限界が来ていることを、直視しなければならない時期なのではないでしょうか。」