あらすじ
借金取りの浅田貴史と斜陽の旅行会社「楽園企画」社長・川江務の恋は遭難必至!? 浅田はローン会社社長・菊池と不倫中だし、奥さんは勘付いてるし、さらに…。もうこうなったら三~五角関係に突入か!?
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今市子先生の作品は、登場人物は引き継がれるがエピソードは一話完結のもの(『幻月楼奇譚』、『百鬼夜行抄』など)や、オムニバス作品(『笑わない人魚』、『五つの箱の物語』など)しか読んだことがなかったため、先生の作品の特徴のひとつである随所にさりげなく散らされた伏線が長編のエピソードではこんな風にストーリーの加速に効いてくるのか……と唸ってしまった。登場人物の心情描写や人物像の浮かび上がらせ方がとても魅力的で、それゆえに後半の人間関係の絡み合いにとてもわくわくさせられるし、軽妙かつリアルなセリフの応酬は何度読み返しても新鮮に愉しい。
もともとこの作品を手に取ったきっかけは、先述の短編集『笑わない人魚』に収録されている「真夏の城」の主要キャラクター二人が、設定を少し変えてこの作品に引き継がれていると同書のあとがきで知ったためであったのだが、「真夏の城」を読んだ際の印象と変わらず川江は大変いい男であった。
二巻、三巻もじっくり楽しみたい。
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清水玲子とか佐々木倫子を彷彿とさせる絵柄。
この手の絵はあまり手に取りたくはない。
でも話がしっかり面白かったりするのもこの手の絵柄。
「このBL作品に芥川賞を!」ってどんな内容やねんてかなり期待値高めに読みましたが、面白い!!ですね。
芥川賞に相応しいのかどうかは私に図りかねますが、面白い。
少し苛々する人物もいますが、リアルにも苛々させる人はいますしね。
Posted by ブクログ
BLというものに抵抗がありましたが、こういうのはいいなーと思いました。
絵もさらっとしてるし、ノリが適度に軽く、読みやすいです。
今市子さんの作品の良さは、家族のつながりの描き方が魅力的なところ。
このシリーズでも、主人公と、離婚したけれどなんとなく仲良しな元妻とのドタバタが楽しいのです。
Posted by ブクログ
絵が好き。
今市子の漫画はわたし的に言葉で説明しにくい。
とにかく読んだらわかる。
話の作り方もよくて、いいテンポで話が進んでいいくから面白い。
まぁ、2人の関係は特に劇的に何かがおこる訳でなく、曖昧なまま平行線で続くんだけど・・・・・・
でも続きを読みたいと思わせるくらいに人を惹きつける魅力的な話だ。
実際登るかは別として、山にいきたくなるかも(笑
ほんとうの楽園は身近な場所なんですよ。
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ちょっと馬面な川江のいい人具合や切羽詰まっている浅田が可愛くてしょうがない。
そしてなにより園田のちゃっかりぶり!今市子さんが描く女性キャラが好きです。
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全3巻。
不幸モノともしないタフなくせに浅田君相手にはヘタレてしまう川江のやりとりが面白い。個性豊かな登場人物が多く、それぞれのエピソードも描かれ、全員を応援したくなる。
Posted by ブクログ
久しぶりに今市子。そして初めてなBLの今市子。登山が出てきた時は嬉しかったです♪登山イイです。次は雪山を是非。川江さんの長髪サングラスが一昔前の歌手みたいで笑える。あとおでこにバンダナとギター持ったら完璧ね★(20060211)
Posted by ブクログ
借金とりと取り立て先の恋物語。大人のしっとりとした物語でとても読ませます。コミカルで、独特のテンポが素敵です。別れた元妻の借金を背負って一緒に貧乏暮らししちゃう主人公のお人よしさ、間の抜けた人柄が、物語り全体を温かくしてます。お勧め。(それにしても花音コミックスって独特の雰囲気があるような…)
Posted by ブクログ
BL色は(この人の作品中では)強いかなぁ。でもこの人の作品が見せるのはいっつも巧みな人間関係だ。ハグの描写が柔らかそうでいっつもこんな風に人に触れたら気持ちがいいんだろうな、と思います