【感想・ネタバレ】コルトM1851残月のレビュー

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Posted by ブクログ

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相変わらず硬質で緻密な文章に造形のしっかりしたキャラ。複雑な過去を持つ陰影豊かなキャラが敵味方入り乱れるが、今回はピカレスクストーリー調の展開で、前半はチンピラ気取りの主人公が鼻につくが立場が逆転してからの主人公とそれを取り巻くキャラの動きは流石で、一気にラストまで読んでしまう。
死に花を咲かせた主人公だが、一命をとりとめた設定にも出来るので続編もありだが、果たして?
江戸の暮らしもしっかり描かれており、近未来に江戸に舞台を選ばない所もこの作家の力量がうかがい知れる。どの時代背景でも魅力的な物語を紡ぎだし、文章が上手く、悲劇的とすらいえる内容ながら情感豊かな物語性は、どこか冲方丁に通じるところがある。

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2014年04月19日

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幕末の江戸を舞台としたコルトを手にした番頭のアクション時代小説。

「週刊文春」で連載が始まった「コルトM1847羽衣」が面白そうなので、シリーズと思って読みました。
いまのところ、「コルトM1847羽衣」とは関連しなさそうです。
月村作品は数作しか読んでいないのですが、時代物は初めてでした。
もっと荒唐無稽なものかと期待せずに読みましたが、弾込めの時間、銃の取り扱い、弾数などリアルっぽいところが最後まで面白く読ませていただきました。
物語はかつての仁侠映画、カンフー映画、ウェスタンのような展開で、飽かずに一気に読みきれました。
ただ主人公の脇が甘すぎなところが、玉に瑕でしょうか。

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2016年09月24日

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前作の土漠の花が面白かったので、2冊目。 何気に選んだんだけどなかなかのもの。江戸時代のハードボイルド的なお話。回船をやりながら密輸も行い、敵は当時珍しい6連銃で倒してきた男。さまざまな裏切りにあったり、裏切ったりしながら、最後は自分を裏切った組織を壊滅させ、自分も死ぬ。といったお話。感情移入しにくい主人公だけど、話の進め方はうまいし、ハラハラする。また読みたくなる作家さんです。

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2015年12月23日

Posted by ブクログ

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敢えて言えば、ハードボイルド幕末ウェスタン。一家心中の生残りという境遇から闇社会でのし上がってきた主人公が成功まであと一歩のところで仲間からの裏切りに会う。暗転する運命を逆転させる鍵は、彼をそこまでのし上がらせた武器、コルトM1851ネイビー。当時の日本(江戸)にはないリボルバー式の六連発銃だが、弾と火薬を都度詰込まなくてはならない。しかも残された弾丸は53発。復讐の度に減っていく。どうやってたくさんの敵に対峙するのか、は読んでのお楽しみ。力ずくの怒涛の展開ながら、悪役はあくまで憎々しく、ヒロインはあくまで美しく、ハリウッドのB級アクション映画のような割切りで楽しく読みました。

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2014年05月01日

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