あらすじ
漫画家秋本尚美の友人が現代医療では治療法のない癌によってこの世を去った。余命半年をつげられながらも懸命に生きるために行動を起こす彼女…。マクロビオティックを勧める母親、エビデンスのない治療をしてくれる病院を紹介してくれる元彼…彼女にかかわる人々が彼女に生き続けてもらうために動き始める。闘病と死を通して生きること、癌で死ぬということ、さじを投げられた患者として病院に望むことなどを浮き彫りにするエッセイコミック。
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Posted by ブクログ
ただ読みするにはもったいない。
QOL(Quality Of Life)ということばについて考えてしまう。さっぱりとして、重く、せつなく、あたたかい日々と人たちの暮らしの記録。
1番共感できた
こういう闘病レポでは1番共感出来ました。
不安で負けそうになるけど希望を捨てたわけではない、小さな楽しみを励みに闘病している方は多いと思います。病気の発覚から亡くなられた後、葬儀のエピソードなどもこの様な「現実的な」話はあまり見かけない様に思いました。
経験した側からは「そうそう、そんな感じだった」と思うし、「もしも」と思う人には頭の片隅に入れておいて間違いないさりげない話が、本当に丁寧に看病していたんだなと感じました。
参考になった
内容に惹かれて滅多に買わない漫画を購入。
ひーさんが患った病気は肝内胆管癌という治療自体が難しい病気。治療方針は人それぞれだけど、経済的にも交友関係にも美貌にも恵まれたひーさんはかなり恵まれた環境で治療できていたように感じた。
絵柄が可愛く、病状の激しい苦痛の描写もあまりなく、ひたすら前向きなひーさんのお陰もあり、読後感は暗くならなかった。
なんでも持ってる人が大病を患う不思議。
著名人の癌患者などの好物もしかり、食事には気をつけようと思った。
お金って大事だな、と
すみません、身もふたもない感想ですが。
ガンの治療は保険診療内で出来ることは限られていて、QOLを求めるならば、とにかくお金が物を言います。
それを見事に書き上げたのがこの作品かと。
お金がなければ、自由診療は受けられないし、ひーちゃんが最後を過ごしたようなホテルは利用できなかったでしょう。
皆が皆このような最期を迎えることは出来ませんが、とても裕福で、買って人脈が広く、その人脈も自由業の時間に融通の利く人間だらけだったというのが、ひーちゃんの最期を本人の希望に近い形で迎えることができた要因であると思います。
ひーちゃんの若い頃からの努力があってこその最期だな、と。
残されたご家族、ご友人、恋人のこれからが幸せでありますように。
そしてひーちゃんのご冥福をお祈りします。