【感想・ネタバレ】動員の革命 ソーシャルメディアは何を変えたのかのレビュー

あらすじ

あなたは、この革命を体感しているか?ソーシャルメディアはかつてない「動員」の力を発揮している。「アラブの春」、震災復興からビジネス、報道の世界まで、インターネットの枠を越えて現実社会を動かすエンジンとなっている。ソーシャルメディアでジャーナリズムの可能性を模索してきた著者が「情報」の未来を語る。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ニコニコ超会議にて直接津田さんから購入。サインもらう。

・人は思考の焦点をどこに合わせて意識的に情報を収集しているのか?それによって現実の捉え方が変わる。(p143)
⇒それをしっかり残してアウトプットすることも大切。毎日行くところでも意識的に情報を収集することで、小さな違いに気付くことができると思う。その小さな違いが大きなキッカケになると信じたい。
・茨城県潮来市(イタコ市)も震災の影響で2ヶ月間インフラがだめだった。ただ福島原発という被災地によって、メディアから放送されなかった。このような「中被災地」の情報もソーシャルメディアでカバーする必要がある。(p188)
⇒ソーシャルメディアで小問題、中問題を仕事で探し出すことができるのではないだろうか。

・1955年生まれ前後(ジョブズ、ビルゲイツ)がパソコンによるイノベーション第1世代。1973年前後がインターネットによるイノベーション第2世代(堀江、東浩紀)。1990前後、今の学生たちこそソーシャルメディアに立ち会ったイノベーションを起こす第3世代である。(p238) by梅田望夫
自覚して行動、利用して行かないとね!

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2013年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ソーシャルメディアがリアル(現実の空間・場所)を『拡張』したことで、かつてない勢いで人を『動員』できるようになった」p5

【インターネットはストック型からフロー型へ】p22
Cf. Twitterのタイムライン

「リアルタイム性が高く、社会的な情報交換に使われるメディア」という特徴に焦点を当てれば、最近のツイッターやフェイスブックなどは「狭義のソーシャルメディア」とも捉えられるでしょう。p26

事例:2009年小国モルドバでの抗議活動。
同年イランでの民主化活動。→ツイッターなど
2010年のタイの暴動。→ユーストリーム
中国では一部の富裕層がVPN(Virtual Private Network)を使ってグレートファイアウォール(Great Firewall:中国政府のネット検閲システム)を抜けている。

エジプト革命で象徴的な役割を果たしたのは、Googleの中東・北アフリカ地域担当マーケティング部門責任者を務めるワエル・ゴニム氏。彼は1/25にFB内に反政府デモを呼びかけるページ「We are all Khaled Said」を作成し、デモの呼びかけが大きなうねりになるきっかけを作った。p36

【外へ出て行き、「変われ!」と叫んだから変わった】p40
中東で起きた革命をソーシャルメディアが起こしたというのは、半分正しく、半分間違っている。なぜか。ソーシャルメディアは、それ単体で政治的な圧力になったわけではない。広場に何百万人も集まるという、民衆のデモが圧力になったのだ。
ソーシャルメディアというのは、モチベーションを与えてくれるもの―言い換えるなら、背中を押してくれるメディアとして機能している。
⇒★ソーシャルメディア革命とは「動員」の革命である。

【「出る杭」から「納豆」へ】p43
「ソーシャルメディア=納豆論」:誰かが出た時に付いていきやすい―まさに納豆を一粒つまむと、粘りが次の豆につながるようなもの。
Cf. デレク・シヴァーズのTED講演「How to start a movement?」

【多種多様な世界の人と知り合うきっかけに】p47

「ヒューマン・マイク」※スピーカーを使うと条例で逮捕されるため。p84
Cf. フラッシュモブ(Flash mob)

【ソーシャルメディアの5要素】
①リアルタイム―速報性と伝播力
②共感・協調―テレパシーのように共有し合う
③リンク―具体的行動につながる
④オープン―参加も離脱も簡単
敷居は非常に低いコミュニティを形成 Cf. ハッシュタグ
マイナス面:「熱しやすく冷めやすい」
⑤プロセス―細切れの情報が興味を喚起する
透明性の高さ

[セーシェル共和国の国家モデル]p118
体験型消費

東大教授・児玉龍彦「得手に帆を揚げる」p124

【ソーシャルメディアは拡声器であり、情報源】p127
Eg. 尖閣問題
ジュリアン・アサンジ「不確かな情報の検証はプロの仕事。ソーシャルメディアはニュースへの多様な視点を提供するもの。そして拡声器であり、情報源である」

アメリカ・シカゴのデポール大学で世界で初めて「ツイッター・ジャーナリズム」という授業を行ったクレイグ・カナリー「ツイッターは情報発信のサイクルをリアルタイムまで短縮したという点が最大の特徴。これは一過性のブームではなく、ジャーナリズム全体に"リアルタイム報道”という手法が確立されていくきっかけになる」p130

▲速報はソーシャルメディアで、一次検証をプロが担当しマスメディアで報道を行う。そこから先はソーシャルメディアが再びいろいろな視点を与え、埋もれるニュースを拾い上げ、重要度に応じてニュースを伝播していく。p130

[「コンシューマライゼーション」の時代]p132
消費者のためのサービスが技術の最先端で、その後に企業向けに移行していく。
Eg. クラウドやソーシャルメディアなどのインターネット情報技術、スマートフォンやタブレット端末など。

【モバイル、クラウドの発展が動員の革命を支えた】
「ソーシャルメディア×クラウド×モバイル」

[ソーシャルメディアに対するテクノフォビア]p135
携帯電話黎明期とのアナロジー

【フリースタイルが求められる時代】p144
宇川直宏、重要なのは「スキル、アーカイビング、年齢」

【デマとどう付き合うか】p174
[ステーキのアナロジー]
マスメディア=ウェルダン、ソーシャル=レア

救済情報が消えない。p177

モジュール化:「多数の異なる部品を要する生産において部品をグループ化して組み立てる方式」p195

【マイクロペイメントは世界を変える】p197
ソーシャルメディアはサイレントマジョリティの「賛」を拾うことができる。p199

【海外のソーシャルメディアが狙うのは個人間送金サービス】
Eg. Facebook Credits:仮想通貨を使ったオンライン決済サービス、Google Checkout+Google Wallet

クラウドファンディング:プロジェクトを実現したり団体を立ち上げたりするためにネットを通じて一般大衆(crowd)から小口の資金を集めること。
a. 投資型 b. 購入型 c. 寄付型

購入型クラウドファンディングの代表例:キックスターター

△クラウドファンディングは現状ではソーシャルメディアの動員力を金銭に換える、現時点で最も現実的なサービスといえるのではなかろうか。p211

「ドロップシッピング」:ネット上の通信販売の一形態。ショップ運営または注文をとって商品の製造元に発注し、製造元から直接購入者に発送。在庫リスクがなく、発送の手間もかからない。p219

【おわりに】p239
ニュージーランド大地震、"Volunteer Army”サム・ジョンソン

ここ数年で「ちっぽけな自分が何をやったところで社会は変わらない」というあきらめの心境が「自ら動くことで多くの人の共感が得られ、社会が少しずつ変わっていくかもしれない」という希望に置き換わった人は少なくないでしょう。ソーシャルメディアは何を変えたのか。もしかしたらそれは、人々の「希望」の持ち方なのかもしれません。p241

「サウンドデモ」p248

[東電の情報戦、戦略]p256
東電の有価証券報告書「普及開発関係費」65年度:7億5千万円、2010年:269億円。

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2013年07月12日

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